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<スズケンDIアワー> 平成22年3月18日放送内容より スズケン

医薬品・医療機器等安全性情報(19)注射用抗生物質製剤等によるショック等に対する安全対策について


NTT東日本関東病院 薬剤部長
折井 孝男

 独立行政法人医薬品医療機器総合機構(以下「PMDA」)では、医薬品・医療機器ホームページを開設し、医薬品・医療機器に関する数多くの情報を提供しています。

医薬品・医療機器安全性情報No.264

 提供する情報の一つとして、医薬品・医療機器安全性情報があります。この中で注射用抗生物質製剤等によるショック等に対する安全対策についての内容が平成21年12月25日付け医薬品・医療機器等安全性情報No.264に掲載されましたので紹介します。

icon 注射用抗生物質製剤のショック等に対する安全対策

注射用抗生物質製剤等によるショック等に対する安全対策について

 はじめに、注射用抗生物質製剤及び合成抗菌剤(以下「注射用抗生物質製剤等」) については、副作用としてショック、アナフィラキシー様症状(以下「ショック等」)を起こすことが知られています。従来は、ショック等の発生の予知を目的として、添付文書の「重要な基本的注意」の項に、「事前に皮膚反応を実施することが望ましい」旨が記載され、注射用抗生物質製剤等の使用に際しては、事前に皮膚反応の一種である皮内反応が実施されてきました。
 しかし、平成16年9月に薬事・食品衛生審議会の専門委員による検討が行われ、(社)日本化学療法学会の提言及び(財)日本抗生物質学術協議会からの要望に加え、国内及び海外の添付文書の記載状況、ショック等の副作用発生報告状況などについて検討が行なわれました。その結果、皮内反応ではショック等を十分には予知することができないこと、皮膚反応では真にアレルギーを有する者より偽陽性を生ずる者が圧倒的に多く、適切な治療を受ける機会を失っていることから一般的に実施されている皮内反応について実施する意義が乏しいこと、及び、ショック等に対する安全対策としては、一律に皮膚反応に頼ることよりも、既往歴等について十分に問診を行うとともに、ショック等を早期に発見し適切な対応をとることがより重要であること等の結論に至っています。
 これらの検討を踏まえ、平成16年9月29日に、添付文書の重要な基本的注意の項に記載のあった皮膚反応の推奨に関する記載を削除し、十分な問診の実施、ショック等の早期発見及び早期治療に関する注意喚起を追記するとともに、当面3年間は、ショック等の副作用報告件数等について調査し、厚生労働省医薬食品局安全対策課(以下「安全対策課」)宛に報告するよう、製造販売業者に指示がなされました。

 

提供 : 株式会社スズケン



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