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<スズケンDIアワー> 平成22年5月13日放送内容より スズケン

バンコマイシン眼軟膏薬


近畿大学眼科学 主任教授
下村 嘉一

icon 臨床第III相試験(有効性)

 臨床第III相試験は、MRSAまたはMRSEに起因する外眼部細菌性感染症患者を対象に、20施設で非盲検非対照試験を実施しました。

臨床第III相試験:有効性結果

 MRSAまたはMRSEが起炎菌であることを確認するために、眼局所ニューキノロン系抗菌薬を3日間以上投与しても症状が改善されない患者さんに対し、本剤を1日4回(朝、昼、夕、就寝前)投与して、医師が菌消失と判断した時点で投与を終了することとしました(投与期間:最長14日間)。投与開始から、3、7、14日後に自覚症状、他覚所見をスコア化して、細菌学的検査を実施して起炎菌の消失を確認し、スコア値と菌の消失により有効性を評価しました。臨床第III相試験では治験薬は26例に投与され、有効性解析症例は21例でした。

臨床第III相試験:有効性結果・疾患別臨床効果判定

 主要評価項目(臨床効果判定)における有効率は、66.7%でした。起炎菌別ではMRSAが19例で有効率が63.2%、MRSEが2例で有効率が100%でした。疾患別では結膜炎が最も多く、14例で有効率が71.4%、眼瞼炎、瞼板腺炎、涙嚢炎はそれぞれ、3例、1例、2例で有効率は66.7%、100%、50.0%でした。角膜炎は1例のみで、無効という結果でした。また、起炎菌別の菌の消失率はMRSAで68.8%、MRSEで100%でした。

icon 臨床第III相試験(安全性)

臨床第III相試験:安全性結果

 安全性評価として、有害事象、臨床検査、理学的検査もあわせて実施しましたが、有害事象は15例27件にみられ、副作用は7例10件にみられました。重篤な副作用は見られず、また、複数例に見られた副作用は眼瞼浮腫と結膜充血のみであったことから、安全性に特に問題はないと考えました。
 以上の結果から、本剤はMRSAまたはMASEに起因する外眼部感染症に非常に有効であることが確認されました。一方、その臨床的位置づけを踏まえ、耐性菌出現防止の観点から、適正使用が求められる薬剤であると考えております。

 

提供 : 株式会社スズケン



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