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<スズケンDIアワー> 平成22年6月24日放送内容より スズケン

話題の新薬2010−(1)


獨協医科大学 名誉学長
原田 尚

 この番組では、新しく薬価収載された新薬の中から、特に注目される品目について解説しております。

icon 持効性抗精神病治療薬;リスペリドン

 まず、持効性の抗精神病治療薬;リスペリドンについてお話しします。

リスペリドンの構造式

 リスペリドンは、強力なドパミンD2受容体拮抗作用によって、統合失調症にすぐれた効果を示すとともに、セロトニン5-HT2受容体拮抗作用により、陽性所見だけではなく陰性所見にも有効であり、さらに錐体外路系の副作用を軽減するという特徴があります。
 1992年、英国で開発され、現在広く用いられておりますが、今回は投与経路の異なった徐放製剤として開発されました。
 効能・効果は、統合失調症です。通常、1回25mgを2週間ごとに臀部に筋注します。臨床検査値異常を含む副作用は82%に見られ、プロラクチンの増加、不眠などであり、重大な副作用として悪性症候群などの見られることがあります。

icon 治療抵抗性統合失調症治療薬;クロザピン

 同じく、治療抵抗性統合失調症の治療薬;クロザピンについてお話しします。

クロザピンの構造式

 クロザピンは、1958年、スイスで合成されたジベンゾジアセピン系の化合物で、治療抵抗性の統合失調症に対し広く用いられていますが、今回、我が国においても承認されました。
 効能・効果は、治療抵抗性の統合失調症です。通常、初日は12.5mg、2日目は25mgを経口投与し、その後、1日15mgずつ増量し、3週間で1日200mgまで増量します。
 副作用はほとんど全例に見られ、悪心、嘔吐などです。特に重大な副作用として無顆粒球症、白血球減少などがあるため、承認に当たって全例調査の条件がつきました。

icon 注意欠陥多動性疾患(AD/HD)治療薬;アトモキセチン塩酸塩

 次に、小児に対する注意欠陥多動性疾患(AD/HD)治療薬;アトモキセチン塩酸塩についてお話しします。

アトモキセチン塩酸塩の構造式

 この薬は、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害薬であり、AD/HD治療薬として世界最初の非中枢神経刺激薬です。
 効能・効果は、小児における注意欠陥多動性病変です。ただ、この疾患の診断及び治療に精通したドクターのみが行うとされています。
 通常、小児に対して1日0.5mg/kgから開始し、次第に増量、1日1.2mg/kgまで増量し、1日1.2ないし1.8mg/kgを維持量とします。
 副作用は72%に見られ、頭痛、食欲不振などであり、重大な副作用としては肝機能障害などの見られることがあります。

 

提供 : 株式会社スズケン



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