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<スズケンDIアワー> 平成22年7月1日放送内容より スズケン

帯状疱疹後神経痛治療薬プレガバリン


順天堂大学麻酔科学・ペインクリニック講座 先任准教授
井関 雅子

 本日は帯状疱疹後神経痛に対する新しい治療薬である、プレガバリンについて、ご紹介させて頂きます。

icon 帯状疱疹とはどのような病気ですか

 水痘罹患後に水痘帯状疱疹ウイルスは神経節に潜伏感染します。帯状疱疹はその回帰感染であり、ウイルスが増殖した神経節の神経支配の皮膚に水疱を伴う皮疹を認める疾患です。
 皮疹出現前の1週間前後からぴりぴりした痛みだけが症状として先行することもあります。皮膚症状は、紅斑、水疱、びらん、痂皮が形成され治癒します。
 どんな時に出現するかですが、健常人では、水痘帯状疱疹ウイルスの対して特異的に細胞性免疫が低下した時に発症します。白血病、悪性リンパ腫、HIV感染、膠原病、糖尿病、移植などの背景疾患がある場合には、全般的に細胞免疫が低下した状態、または治療により低下することで、発症することが多く、重症化しやすく、複数回罹患することもあります。

icon 出現頻度 年齢差 性差などについて

 日本の皮膚科の先生がたの調べでは、人口10万人にあたり年間300-500人が帯状疱疹に罹患するとされています。加齢とともに罹患率は増加し、平均寿命まで生きた7-8人中1人は帯状疱疹を発症すると考えられます。
 好発部位としては、胸神経と三叉神経に好発しますが、腰神経や頚神経にも発生します。帯状疱疹では一般的に神経系の障害が認められます。ウイルスは通常脊髄後根神経節に潜在しているため多くは知覚神経が障害されますが、運動神経も障害されることがあります。

icon 帯状疱疹後神経痛とはどのようなものですか

帯状疱疹後神経痛

 皮膚症状が緩解しても疼痛が残存することがあり、帯状疱疹罹患後3ヶ月以上痛みが残存しているものを、帯状疱疹後神経痛として取り扱うことが多い。しかし、最近では、帯状疱疹から帯状疱疹後神経痛への移行を、1ヶ月、3ヶ月、6ヶ月といった経過期間で、考えるのではなく、国際疼痛学会では、帯状疱疹後神経痛を、帯状疱疹の皮膚分節の変化に伴った痛みと定義し、発症からの時期を、はっきりと規定していません。帯状疱疹後神経痛の発生率は、3ヶ月以内で7-25%、6ヶ月以内で5-13%と報告されております。また、神経痛への移行例の70%は60歳以上の高齢者が占めています。

帯状疱疹後神経痛のハイリスク患者

 ハイリスク患者の特徴としては、高齢者、皮膚症状が重症、帯状疱疹の急性痛が激しい患者、知覚異常が認められる患者などが帯状疱疹後神経痛に移行しやすいと考えてられます。

 

提供 : 株式会社スズケン



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