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<スズケンDIアワー> 平成22年7月22日放送内容より スズケン

ドライアイ治療用点眼薬 ジクアホソルナトリウム


慶應義塾大学 眼科学 教授
坪田 一男

icon ドライアイ治療薬「ジクアホソルナトリウム」について

 この涙の安定性を保持するには、実は涙の量と、涙を角膜の表面にしっかりと張っておく「保持する力」が非常に重要となってきます。涙が目の表面にペタペタとくっつくために、粘着性のムチンが必要なのです。
 この「ジクアホソルナトリウム」は非常にユニークな点眼液で、涙液の分泌を促すとともに、この結膜のムチンの分泌も促します。それにより、涙液とオクラーサーフェスのインターアクションが改善されます。ちなみに、今までドライアイに対する薬剤はいくつか開発されていますが、ドライアイを標的とした薬剤としては世界で初めて認可のおりた薬ということで、世界的にも大変注目をされている薬剤です。この薬剤を使いますと、涙が少し目の表面に供給される。さらに、ムチンが分泌されますので、涙液が目の表面にくっついて涙の安定性がよくなる。先ほどお話しました実用視力にとっても、これは効果があるのではないかと考えられますので、これからの研究が大変注目されます。
 今まで、ドライアイに対しては、ヒアルロン酸点眼液と人工涙液の2種類しかありませんでした。アメリカでは、これに加えて、シクロスポリンなど、炎症を抑える薬がありますが、日本では残念ながら、まだ認可されておりません。日本では、この第3番目の薬剤としてこの「ジクアホソルナトリウム」が新しく認可されることになります。これにより、ドライアイ治療は大きく進歩すると期待されています。

涙点プラグ装置

 涙液の安定性を改善するという点では、現在、点眼液に加えて、涙点プラグ(これも保険適用で幅広く使われています)の有効性が認められていますが、点眼薬による治療は、患者さんにも受け入れられやすく、ドライアイの専門医にとっては使いやすい薬剤になるのではないかと期待しているところであります。

 

提供 : 株式会社スズケン



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