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<スズケンDIアワー> 平成22年8月12日放送内容より スズケン

緑内障治療用配合点眼薬ドルゾラミド塩酸塩・チモロールマレイン酸塩


熊本大学眼科 教授
谷原 秀信

icon ドルゾラミド/チモロール配合薬の特徴

 今年、本邦では2系統の配合剤が発売になりました。PG製剤とβ遮断剤であるチモロールの配合剤、そして炭酸脱水酵素阻害薬であるCAIとチモロールの配合剤です。PGの配合剤は1日1回点眼、CAIの配合剤は1日2回点眼です。これら全ての配合剤に共通の特徴は、β遮断剤であるチモロールが含まれていることです。
 いずれの配合剤においても、本来は1日2回点眼が必要なタイプのチモロールが含有されています。したがって、1日2回点眼されるCAIの配合剤は、β遮断剤であるチモロールの効果が十分に発揮されると考えられます。また、CAIとβ遮断剤は共に房水産生抑制という同一の作用機序に分類されてはいますが、同じ房水産生抑制といっても実は細かい作用機序は異なっています。この2系統の組み合わせは、房水産生抑制薬の配合剤としてうまくまとめられたものと言ってもいいかもしれません。
 このドルゾラミド/チモロール配合薬に少し焦点を当ててみます。

ドルゾラミド/チモロール配合剤の眼圧効果はチモロール単独よりも・・・

 チモロール単剤で4週間治療したものの眼圧値18mmHg以上を示した患者さんを対象に行った日本国内の治験では、チモロール単独群と比較して配合剤群は有意に眼圧を下降させたという結果が得られております。

ドルゾラミド/チモロール配合剤の眼圧効果はチモロールトドルゾラミド併用と同等

 配合剤は各成分の併用と比較して効果がどうかというのは誰もが気になるところであります。ドルゾラミド/チモロール配合剤は日本人において併用と同等であったという治験結果が示されております。

ドルゾラミド/チモロール配合剤はラタノプラストと組み合わせる・・・

 海外では10年以上前から緑内障治療に配合剤が使われており、豊富な臨床データが存在します。ドルゾラミド/チモロール配合剤において、PG製剤ラタノプロストで十分な効果が得られなかった患者さんを対象に行った試験を紹介します。ドルゾラミド/チモロール配合剤もしくはラタノプロスト/チモロール配合剤に切り替えると、ラタノプロスト単独と比較して、さらに2mmHg程度眼圧を下降させることができます。
 ここで注目すべきは、ドルゾラミド/チモロール配合剤とPG製剤であるラタノプロストを併用することによって、これらの各配合剤よりもさらに2〜3mmHg程度眼圧が下降したという事実です。ドルゾラミド/チモロール配合剤とPG製剤の併用は、強力に眼圧を下げるのに効果的な治療方法だと考えられます。
 ドルゾラミド/チモロール配合剤の効果の面ばかりを取り上げてきましたが、安全性の面でも安心して使用できる薬剤であることがすでにわかっています。2成分を配合しているので、新たな副作用発生の懸念を抱きがちではありますが、国内治験結果からは既知の副作用しか認められませんでした。しかもその副作用はいずれも軽度であり、一過性のものでした。ドルゾラミドは10年以上、チモロールは30年近くの臨床実績が日本国内で存在しています。安全性の確立したこの二つの薬剤が組み合わせたことで、理想的な配合剤であるといえます。

 

提供 : 株式会社スズケン



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