→ 番組表はこちら
→ストリーミング版はこちら
<スズケンDIアワー> 平成22年11月4日放送内容より スズケン

第4回日本緩和医療薬学会年会を終えて


鹿児島大学附属病院 薬剤部長
山田 勝士

 「みんなでふくらまそう こころでつなぐ緩和医療−今、知識を深めて実践へ−」をテーマに、第4回日本緩和医療薬学会年会を9月25・26日の両日、鹿児島市の市民文化ホールをメイン会場として開催いたしました。
 本日は年会長として、この年会への取り組みから、年会を終えるまでの状況をご報告し、緩和医療、とくに薬剤師の関わる緩和医療において、見えてきたこと、わかったこと、そして、今後取り組んでいくべきことについて、述べてみたいと思います。

icon 緩和ケアを取り巻く医療環境の変化

最近のがん並びに緩和ケアを取り巻く環境の変化

 始めに、これまでの「がんならびに緩和ケアを取り巻く医療環境の変化」についてお話しさせていただきます。
 2007年4月に「がん対策基本法」が施行され、各都道府県は、「都道府県がん対策推進計画」を立て、がん診療連携拠点病院および地域がん診療連携拠点病院を指定し、それぞれのアクションプランに基づいて活動を始めました。この一環として、がん治療に携わる専門的な知識および技能を有する医師・薬剤師・看護師などを対象とした研修も実施されるようになりました。
 日本緩和医療薬学会も、「がん対策基本法」が施行された2007年に、星薬科大学の鈴木勉先生が理事長となって立ち上げられ、同年3月24日に日本緩和医療薬学会設立総会・記念講演会が星薬科大学で開催されました。
 その後、2008年4月の診療報酬改定では、緩和ケアチームに緩和ケアの経験を有する専任の薬剤師の配置が算定要件として加えられ、病院薬剤師は、医師および看護師とともに積極的に緩和ケアに取り組むようになりました。このことは、薬剤師が本格的に緩和ケアへ参加する、大きなターニングポイントになったと思われます。
 この間、日本医療薬学会ではがん専門薬剤師、日本病院薬剤師会ではがん薬物療法認定薬剤師を養成して、がん治療に貢献してきましたが、がん患者さんに対する緩和ケアの専門性という観点では十分ではありませんでした。そこで、2009年、本学会では緩和薬物療法認定薬剤師制度を立ち上げました。

icon 会員数と年会参加者数の推移

 これまで述べたようにこのような医療環境の中で、本学会は、薬学研究者、病院薬剤師、保険薬局薬剤師の連携強化を図り、緩和医療の進歩発展に寄与することを目的として活動して参ります。会員数も、設立当初の1,600名から本年9月現在で3,100名と増加し、年々発展を遂げています。同様に年会参加者も年々増加しており、これらの増加状況をみても薬剤師の緩和医療に対する関心の深さが伺えるのではないかと思います。

 

提供 : 株式会社スズケン



1 2 3 次項へ