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<スズケンDIアワー> 平成22年11月4日放送内容より スズケン

第4回日本緩和医療薬学会年会を終えて


鹿児島大学附属病院 薬剤部長
山田 勝士

icon 学会の企画についての状況

第4回日本緩和医療薬学会年会プログラム

 今回は、特別講演2題、招待講演4題を含め多くのシンポジウムを企画しましたところ、いずれも非常に盛況でした。講演の内容を一部紹介しますと、特別講演では、緩和医療の第一人者で、日本で初めてホスピスを立ち上げられた金城学院大学長の柏木哲夫先生が「緩和医療のこころ」をテーマに講演され、先生の熱い思いに参加者一堂、強い感銘を受けました。また、日本緩和医療学会の緩和ケア普及啓発作業部会で、オレンジバルーンプロジェクトの中心を担っておられる兵庫県立大学看護学部教授の内布敦子先生に講演いただき、緩和ケアをもっと多くの一般市民に普及させていかなければ、と考えさせられました。

日本緩和医療薬学会演題数推移

 メインのシンポジウムは、緩和医療薬学会の評議員の先生方から募集する形式を採り、寄せられた39の応募から20テーマを採択しました。基礎研究から、教育、地域医療、患者接遇に至るまで、非常に多岐に渡るテーマとなり、今回の年会の特徴ともなりました。とくに、基礎研究関連では、いずれも満席となる活況で、薬学の底辺の深さ、力強さを強く感じるほど、内容の濃い、充実したものとなりました。
 今回から新たな試みとして、日本緩和医療薬学雑誌に掲載された論文の中から、優秀論文発表賞を選考することになりました。本年会では、受賞された聖路加国際病院薬剤部の塩川満先生と岩手医科大学附属病院薬剤部の佐藤淳也先生に受賞講演をお願いしました。さらに、一般口頭演題74題およびポスター演題315題の計389題もの一般演題登録をいただき、その中から優秀発表賞を選出させていただきました。
 もうひとつ、初めての試みとして、担当の先生方からの熱い要望にお応えして、多職種参加型問題解決ワークショップを開催しました。医療従事者がそれぞれの立場で患者とコミュニケーションを図り、立体的な緩和ケアを目指すというもので、参加者はどんどん引きずり込まれ、非常にアクティブなものだったように思います。今後も多職種参加のもと、続けていただければと思っております。
 さらに、一般市民を対象とした市民公開講座では、オレンジバルーンプロジェクトの一環として、川越博美先生および川越厚(こう)先生をお呼びし、「家で生きることの意味−地域で支える緩和ケア−」をテーマに講演いただいたところ、多くの市民がその話に心打たれるとともに、緩和ケアについて理解できたのではないかと思っています。

icon おわりに

 これからの薬剤師は、病院や地域医療におけるチーム医療の中で、患者さんとより多く接することが求められる時代に突入しました。本学会の使命は、緩和医療において、薬剤師が十分に力を発揮出来るようにすることであると自負し、それに一歩でも近づけるように様々な企画をいたしました。今は、無事に当初の目的をなんとか果たせたという満足感に浸るとともに、遠路、鹿児島までお越しいただいた皆様に心より感謝申し上げて、第4回日本緩和医療薬学会のご報告といたします。

 

提供 : 株式会社スズケン



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