獨協医科大学 名誉学長 原田 尚
この番組では、新しく薬価収載された新薬の中から、特に注目される品目について解説しております。
肺動脈性肺高血圧症治療薬;タダラフィル
まず、肺動脈性肺高血圧症治療薬;タダラフィルについてお話しします。

タダラフィルは、経口選択的ホスホジエステラーゼ5阻害薬で、既に勃起不全症治療薬として広く用いられております。
この薬は、その阻害作用によって肺動脈平滑筋細胞内のCGMPレベルを高く維持し、内因性NOによって血管の拡張が増強され、肺動脈性肺高血圧症が改善されます。 2009年に米国で承認されました。効能・効果は、肺動脈性肺高血圧症です。
通常、成人では一日一回、40rを経口投与します。副作用は50%に見られ、頭痛、潮紅、浮動性めまいなどであります。
気管支ぜんそくの治療薬;ブデソニド
次に、気管支ぜんそくの治療薬;ブデソニドホルモデロールフマル酸塩についてお話しします。

この薬は、ブデソニドとホルモデロールとの配合薬です。ブデソニドは、抗炎症作用を有したグルココルチコイドで、その吸入薬は気管支ぜんそく治療薬としてひろく使用されています。また、ホルモデロールはβ2受容体刺激薬で、吸入投与すると少なくとも12時間効果が持続し、しかも作用発現が速やかになる特徴があります。この両者の配合吸入薬は、より一層有効性が増しています。
2000年にスウェーデンで承認され、現在、世界105ヵ国で承認、使用されています。
効能・効果は気管支ぜんそくですが、吸入ステロイド薬や、長時間作用型吸入β2刺激薬との併用が必要です。通常、成人では1日2回、吸入投与します。副作用は19%に見られ、嗄声、筋痙攣、動悸などです。
潰瘍性大腸炎の治療薬;メサラジン
次に、潰瘍性大腸炎治療薬;メサラジンについてお話しします。

メサラジンはスイスで開発された経口の5−アミノサリチル酸で、すぐれた抗炎症作用を発揮しますが、そのほとんどが小腸で吸収され、大腸炎には無効とされてきました。しかし、メサラジンをポリマーでコーティングすると、pH7以上の回腸末端から、大腸全体に有効性が確認されました。
効能・効果は、重症でない潰瘍性大腸炎で、一日2400mgを3回に分け、毎食後経口投与させます。副作用は50%に見られ、胃腸障害などです。
|