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<スズケンDIアワー> 平成22年12月30日放送内容より スズケン

アレルギー性疾患治療薬レボセチリジン塩酸塩


鹿児島大学大学院 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学 教授
黒野 祐一

季節性アレルギー性鼻炎の鼻粘膜擦過標本中の
炎症細胞および鼻洗浄液中のサイトカイン

 鼻閉に対するレボセチリジンの有効性については、Ciprandiらが鼻腔通気量および鼻粘膜擦過標本中の炎症細胞および鼻洗浄液中のサイトカイン量を測定し客観的に評価しています。その成績をみると、鼻腔通気量はレボセチリジンを2週間投与することでプラセボと比較して有意に改善し、同時に鼻粘膜擦過標本中の好中球や好酸球などの炎症性細胞、そして鼻洗浄液中の炎症性サイトカインであるIL-4、IL-8が有意に抑制されています。レボセチリジンが鼻閉に有効なのは、この薬剤がヒスタミン受容体の拮抗作用のみならず、鼻粘膜への炎症細胞浸潤や炎症性サイトカイン産生の抑制作用を持つためと推測されます。このことは、従来、抗ロイコトリエン薬や鼻噴霧用ステロイド薬を使用あるいは併用していた鼻閉型の症例でも、レボセチリジン単剤で治療ができる可能性を示唆しています。


icon 鎮静作用に関するメタアナリシス

抗ヒスタミン薬の鎮静作用に関するメタアナリシス

 抗ヒスタミン薬でその作用が強いと、どうしても懸念されるのが、眠気やインペアード・パフォーマンスなどの鎮静作用です。しかし、プラセボ対照二重盲検比較試験によって抗ヒスタミン薬の鎮静作用を評価した102編の論文のメタアナリシスの結果を見ると、レボセチリジンで鎮静性を認めたという報告は一報もなく、レボセチリジンはフェキソフェナジンとほぼ同程度の非鎮静性抗ヒスタミン薬に分類されています。

 このように、レボセチリジンは、現在日常臨床で使用されている第2世代抗ヒスタミン薬に勝るとも劣らぬ効果があり、鼻閉にも有効で、かつ安全性も高く、今後本邦においても、アレルギー性鼻炎や花粉症治療薬の新たな選択肢の一つになりうると期待されます。

 

提供 : 株式会社スズケン



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