<スズケンDIアワー> 平成23年1月27日放送内容より |
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岡山大学病院薬剤部試験研究室 主任
佐藤 智昭
注射剤は、医薬品購入コストにおいて内服剤・外用剤に比べ、多くの金額を占めています。当院の例でいいますと、年間医薬品購入金額、四十数億円の内、その3/4が注射剤となっています。病院経営、患者負担の軽減、医療保険財政の改善の為には、医薬品購入金額を抑えることが求められており、それには注射剤の購入を抑制することがより効果的であります。特に入院患者だけを対象としている診断群分類別包括評価(DPC)導入施設においては、ブランド医薬品から安価なジェネリック医薬品に切り換えるケースが多くなってきています。
ブランド医薬品、バイオ後続品およびジェネリック医薬品の承認申請に必要な書類の違いについて表1.にまとめています。 バイオ後続品については、こちらはすでに承認され特許が切れたバイオ医薬品と同等・同質の医薬品として、異なる製造販売業者により開発された医薬品になります。小人症治療薬の「ヒト成長ホルモン」、腎性貧血治療薬の「エリスロポエチン」などがあり、海外では「ヒトインスリン」、「ヒト顆粒球コロニー刺激因子」、「インターフェロン」等が挙げられます。これらは生体由来の医薬品であり、有効成分の特性、分析手法の限界などにより、既存薬との有効成分の同一性などを実証することは困難なことから、品質特性データに加えて、非臨床試験および臨床試験データも含め、同等・同質であることを示す必要があるとなっています。
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提供 : 株式会社スズケン | ||||
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