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<スズケンDIアワー> 平成23年2月17日放送内容より スズケン

新薬の薬価算定根拠(33)


日本大学薬学部薬事管理学 教授
白神 誠

 前回の放送以降薬価基準に収載された新医薬品の薬価算定根拠について説明します。


icon レブラミドカプセル

 有効成分は、レナリドミド水和物で、セルジーンの開発です。レナリドミド水和物は、骨髄腫細胞増殖抑制作用を有し、「再発又は難治性の多発性骨髄腫」を効能・効果とします。薬価算定は、効能・効果、薬理作用等が類似するサリドマイドの製剤である藤本製薬のサレドカプセルを比較対照薬に類似薬効比較方式(I)で行われました。ただし、比較対照薬の1日薬価は、国内臨床試験結果等から平均1日用量を150mgとして、サレドカプセル100と同カプセル50との合計により算出されました。また、本剤の1日薬価は、国内臨床試験結果等から平均1日用量を20mgとして、21日間連続投与後7日間休薬することから、28日分の薬剤費を求めて算出されました。本剤は、海外臨床試験においてデキサメタゾンに対する上乗せ効果が検証され、また、サリドマイドで効果が不十分な患者にも一定の効果が示されたことなどから、「治療方法の改善」を満たすものと考えられ、有用性加算(U)が適用されました。ただし、国内臨床試験の症例数が少ないこと(15例)を踏まえ、限定的な評価とされました。


icon レナデックス錠

 有効成分は、デキサメタゾンで、セルジーンの開発です。デキサメタゾンは、多発性骨髄細胞に対する直接的な細胞増殖抑制作用を有し、「多発性骨髄腫」を効能・効果とします。他社製品に同一有効成分の0.5mg錠が存在しますが、多発性骨髄腫の効能を有しておらず、また、薬価収載時期が非常に古いことから、薬価算定は、原価計算方式により行われました。営業利益率は、新薬収載希望企業の申告により5.1%とされました。

 以上の2成分2品目は昨年(平成22年)7月14日の中医協総会で審議され、7月16日に薬価基準に緊急収載されました。


icon イーケプラ錠

 有効成分は、レベチラセタムでユーシービージャパンの開発です。レベチラセタムは、シナプス小胞たん白質2A(SV2A)との結合によるてんかん発作抑制作用を有し、「他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の、二次性全般化発作を含む部分発作に対する抗てんかん薬との併用療法」を効能・効果とします。薬価算定は、効能・効果、薬理作用等が類似するトピラマートの製剤である協和発酵キリンのトピナ錠を比較対照薬に類似薬効比較方式(I)で行われました。ただし、本剤の1日薬価は、海外の市販後臨床試験成績及び国内の長期継続投与試験の加重平均使用量を基に算出されました。本剤は、国内臨床試験の結果等から、他の抗てんかん薬に比べて薬物間相互作用が少なく併用療法に用い易い点等で、「治療方法の改善」が認められ、有用性加算(U)が適用されました。ただし、部分発作全体への有効性は臨床試験において確認されているものの、市販後調査において発作型別の詳細なデータを集める必要があるとされたことなどから、限定的な評価とされました。

 

提供 : 株式会社スズケン



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