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<スズケンDIアワー> 平成23年2月17日放送内容より スズケン

新薬の薬価算定根拠(33)


日本大学薬学部薬事管理学 教授
白神 誠

icon トラマールカプセル

 有効成分は、トラマドール塩酸塩で、日本新薬の開発です。トラマドール塩酸塩は、中枢神経刺激伝導抑制作用を有し、「軽度から中等度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛」を効能・効果とします。薬価算定は、同様の効能・効果等を持つ類似薬がないことから、原価計算方式により行われました。営業利益率は、平均的な営業利益率である19.2%とされました。


icon ヴォリブリス錠

 有効成分は、アンブリセンタンでグラクソ・スミスクラインの開発です。アンブリセンタンは、選択的エンドセリンA受容体拮抗作用を有し、「肺動脈性肺高血圧症」を効能・効果とします。薬価算定は、効能・効果、薬理作用等が類似するボセンタン水和物の製剤であるアクテリオン ファーマシューティカルズ ジャパンのトラクリア錠を比較対照薬に類似薬効比較方式(I)で行われました。ただし、比較対照薬の安全性定期報告書による日本における実使用量の平均値に基づく1日薬価と本剤の日本の承認用量と同じ用量で行われた海外長期投与試験での平均投与量に基づく1日薬価とが合わされました。本剤は、比較薬であるボセンタンでは禁忌となっている「中等度の肝障害の患者」に対しても慎重投与として使用可能となっていることから、治療方法の改善が客観的に示されていると考えられ、有用性加算(U)が適用されました。ただし、国内臨床試験の症例数が少ないこと(25例)を考慮し、限定的な評価とされました。


icon ヤーズ配合錠

 有効成分は、ドロスピレノンとエチニルエストラジオール ベータデクスの配合剤で、バイエル薬品の開発です。ドロスピレノンとエチニルエストラジオール ベータデクスは、下垂体−卵巣系抑制作用によるゴナドトロピン分泌抑制作用を有し、「月経困難症」を効能・効果とします。薬価算定は、効能・効果、薬理作用等が類似する、ノルエチステロンとエチニルエストラジオールの配合剤であるノーベルファーマのルナベル配合錠を比較対照薬に類似薬効比較方式(I)で行われました。


icon ビビアント錠

 有効成分は、バゼドキシフェン酢酸塩で、ファイザーの開発です。バゼドキシフェン酢酸塩は、選択的エストロゲン受容体モジュレーターとしての作用を有し、「閉経後骨粗鬆症」を効能・効果とします。薬価算定根拠は効能・効果、薬理作用等が類似する、ラロキシフェン塩酸塩の製剤である日本イーライリリーのエビスタ錠を比較対照薬に類似薬効比較方式(I)で行われました。


icon フォルテオ皮下注キット

 有効成分は、遺伝子組換えのテリパラチドで、日本イーライリリーの開発です。テリパラチドは、骨形成促進作用を有し、「骨折の危険性の高い骨粗鬆症」を効能・効果とします。薬価算定は、同様の効能・効果等を持つ類似薬がないことから、原価計算方式により行われました。営業利益率は、平均的な営業利益率である19.2%とされました。

 

提供 : 株式会社スズケン



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