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<スズケンDIアワー> 平成23年3月3日放送内容より スズケン

直接トロンビン阻害経口抗凝固薬 ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩


東京女子医科大学神経内科学 教授
内山 真一郎

icon まとめ

 最後に、ダビガトランへの期待をまとめて述べてみたいと思います。
 ダビガトランは、血液凝固モニターやビタミン摂取制限が必要なくなり、多剤との相互作用をチェックする煩雑さがなくなりますので、服薬を拒否する患者や、投薬を控える医師が少なくなり、本来抗凝固療法の適応となる心房細動患者に適正に抗凝固療法が行われるようになることが期待されます。
 高齢の心房細動患者ほど抗凝固療法の必要が高くなるとともに、抗凝固療法による脳出血の危険性も高くなるというジレンマがありましたが、ダビガトランはワーファリンより脳出血の危険性がはるかに低く安全性の高い抗凝固薬として普及が期待されます。
 ダビガトランはビタミンKを豊富に含む納豆や緑黄色野菜を制限なく摂取できますので、食生活のQOLが高まり、ビタミンK摂取制限による骨粗鬆症にも副次的効果が期待されます。
 ダビガトランがワーファリンより利便性、有効性、安全性の高い抗凝固薬として普及すれば、急激な高齢化により激増している心房細動による重症脳梗塞の発症を大幅に減らすことができ、大きな医療経済効果が期待できます。

 このように、ダビガトランは半世紀以上続いたワーファリンの時代に遂に終止符を打ち、これまでの抗凝固療法の常識を覆す画期的な抗凝固薬として、新たな時代を切り開くことが期待されます。

 

提供 : 株式会社スズケン



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