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<スズケンDIアワー> 平成23年4月7日放送内容より スズケン

キサンチンオキシダーゼ阻害痛風・高尿酸血症治療薬:フェブキソスタット


東京女子医科大学膠原病リウマチ痛風センター 教授
山中 寿

血清尿酸値の推移

 その結果、血中尿酸値を治療目標値である6.0mg/dL以下まで低下させ、長期に維持することが可能な薬剤として期待されています。また、肝臓で代謝された後に便と尿に均等に排泄されるため腎機能低下の影響を受けづらく、軽度〜中等度の腎機能障害のある患者でも用量調節が必要ないといったメリットがあります。本剤の用法用量については、維持用量は1日1回40mg、最大1日1回60mgまで増量可能であり、初期の痛風関節炎の発現を軽減するために、本剤の投与は10mg1日1回から開始し、投与開始から2週間以降に20mg1日1回、投与開始から6週間以降に40mg1日1回投与とするなど、徐々に増量します。本剤の効能・効果は痛風と高尿酸血症ですが、実は高尿酸血症に対して保険適応が認められたのはこのフェブキソスタットが国内初です。あまり知られていないことなのですが、従来から使われているアロプリノールには高尿酸血症単独での保険適応はありません。それだけフェブキソスタットには期待が寄せられているとも言えます。

投与開始後8週の血清尿酸値6.0mg/dL以下達成率

 わが国で実施したアロプリノール対照無作為化二重盲検比較試験において、痛風を含む高尿酸血症患者244例を対象に本剤40mg/日またはアロプリノール200mg/日を投与した結果、投与開始後8週の血中尿酸値変化率において、本剤40mg/日群はアロプリノール200mg/日群に対して有意に高い結果を示しました。また、投与開始後8週の血中尿酸値6.0mg/dL以下達成率は、フェブキソスタット40mg/日群が82.0%、アロプリノール200mg/日群が70.0%で、フェブキソスタットが有意に優れていることがわかりました。痛風や高尿酸血症患者を対象とした他のいくつかの臨床試験においても、フェブキソスタット投与群の血中尿酸値6.0mg/dL以下達成率は、80〜90%と極めて高く、また投与期間中に有効性が減弱することもありませんでした。
 さらに、フェブキソスタットは中等度までの腎機能低下患者においても投与量を減量することなく、正常群と同程度の血中尿酸低下率や6.0mg/dL達成率を示すことが証明されました。
 フェブキソスタットは、米国・カナダおよび欧州7カ国では既に上市され、アロプリノールに替わる薬剤になりうる可能性が示されています。わが国においてもフェブキソスタットの発売により、高尿酸血症の治療がより容易になるばかりでなく、血清尿酸値を6.0mg/dL以下をいかに維持するという、現在の痛風・高尿酸血症の目指すtreat to targetが達成できる可能性がより広がると考えられます。これを機に、高尿酸血症・痛風領域の治療への新しい展開がもたらされることを大きく期待しています。

 

提供 : 株式会社スズケン



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