九州大学病院薬剤部薬品情報係長 三嶋 一登
はじめに
平成22年度の診療報酬改定により、「医薬品安全性情報等管理体制加算」が新設されました。
これは、医薬品情報管理室・DI室を主体として、質の高い医薬品安全性情報の管理・DI業務を評価したものです。
施設の基準としては「それぞれの医療機関における医薬品の使用状況を把握するとともに、医薬品の安全性に係る重要な情報を把握した際に、速やかに必要な措置を講じる体制を有していること」となります。基準を満たせば、入院中の患者に対して薬学的管理指導を行った場合、初回の薬剤管理指導料に50点を加えて算定できます。
今回は、その管理体制の詳細と九州大学病院・当院での取り組みを紹介したいと思います。
算定に必要とされる体制

算定にあたって、具体的に必要とされる体制は、5つの要件があります。
@副作用情報の一元管理
それぞれの医療機関における医薬品の投薬状況、すなわち使用量、使用患者数、投与日数を把握できる体制が必要となります。また、それぞれの医療機関における副作用、ヒヤリハット、インシデントを把握することも必要とされます。さらに、公的機関、学術誌、製薬関連会社などから医薬品の有効性、安全性に関する情報を入手すること、そしてその情報を積極的に収集・評価・管理・提供することが条件となります。したがって、投薬状況を把握するにはデータ管理部門と連携していくこと、インシデント状況は医療安全管理部門と連携していくことが大切と考えます。
A重要な安全性情報を把握した際に、速やかに周知し、必要な措置を講ずること。
とくに厚生労働省からの、イエローレターと呼ばれる緊急安全性情報や、ブルーレターと呼ばれる安全性速報・重要な安全性情報、それから、PMDAからの適正使用に関する通知などは迅速な対応を要します。
B病棟担当薬剤師との密な連携、情報の共有化が必須となる。
実臨床現場での医薬品情報の収集および提供には、病棟薬剤師が欠かせない存在です。定期的にカンファレンスや症例検討会を合同で開催し、各病棟での問題点を共有することや、DIからの適切な情報提供を行い、相互に支援することが重要です。
C必要な医薬品情報を容易に入手するデータベースの構築。
院内でのイントラネットやインターネットを活用し、採用薬に関する薬剤情報検索システムを設けることや、わかりやすく加工した医薬品情報を発信することが大事です。
Dこれらの具体的実施手順を「業務手順書」として策定しておくこと。
それぞれの医療機関としての、業務手順書のなかへ、医薬品安全性情報の管理体制を記載しなければなりません。医薬品安全管理専門委員会、医療安全管理委員会と連携し、医療スタッフへ十分に周知する必要があります。
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