NTT東日本関東病院皮膚科部長 五十嵐 敦之
はじめに
本日は今年新たに認可された乾癬の治療薬ウステキヌマブ遺伝子組み換え(商品名:ステラーラ皮下注)についてお話をさせていただきます。
乾癬は本邦では10数万人の患者さんがいるといわれています。皮膚に赤いかさかさとした発疹ができて人目に触れるため、患者さんにとっては患部をみられることのストレスが強く、皮膚の症状をもっときれいにしたい、早く皮膚症状を良くしたいという要望があり、優れた効果を持つ薬の登場が望まれていました。

昨年はインフリキシマブ、アダリムマブの2つのTNF-α阻害薬が乾癬の治療に用いられるようになり、乾癬治療における生物学的製剤治療元年といわれましたが、今日紹介するウステキヌマブはこれらとは作用機序の異なる薬剤です。
乾癬の発症機序
ここで乾癬の発症機序について簡単に説明させていただきます。

以前より乾癬の病態にはTリンパ球のうちTh1細胞が関与するとされていましたが、2005年にインターロイキン17を産生するTh17細胞が発見され、その概念が修正されました。Th1細胞とTh2細胞に分化すると考えられていたナイーブTh細胞は、樹状細胞が産生するインターロイキン-12によりTh1細胞へ分化するのみならず、同じく樹状細胞が産生するインターロイキン23によりTh17へ分化増殖します。Th17細胞はインターロイキン17、インターロイキン22を産生し、表皮細胞に作用して表皮の過増殖をもたらし、乾癬の病像を形成すると考えられます。

インターロイキン12はp35とp40、インターロイキン23はp19とp40の2つのサブユニット蛋白からなるヘテロダイマーで、ともにインターロイキン12ファミリーに属し、樹状細胞の他マクロファージからも産生されることが知られています。
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