→ 番組表はこちら
→ストリーミング版はこちら
<スズケンDIアワー> 平成23年6月23日放送内容より スズケン

医薬品・医療機器等安全性情報 最近の話題(24)〜レナリドミド水和物の安全対策について−


NTT東日本関東病院 薬剤部長
折井 孝男

icon 副作用報告について(脳梗塞等)

脳梗塞等に関する副作用報告

 脳梗塞については、平成23年1月にレナリドミド水和物による動脈血栓塞栓症の症例集積を受け,欧州添付文書に動脈血栓塞栓症が追記されました。国内添付文書においては,動脈血栓塞栓症のうち,「心筋梗塞」については既に「重大な副作用」の項に記載されていることから,今回,脳梗塞等の安全対策について検討が行われました。
 国内においては,レナリドミド水和物の市販直後調査期間中に脳梗塞及び一過性脳虚血発作に関する副作用報告が6例報告されました。死亡例はありませんでした。 肝障害の重篤度がグレード3である副作用報告を評価した結果では,抗菌薬や抗真菌薬等の併用薬が多く,レナリドミド水和物と肝機能障害との因果関係を評価することは困難であるものの,レナリドミド水和物との関連性が否定できない症例は多発性骨髄腫患者10例,形質細胞性白血病患者1例の11例が認められました。したがって,レナリドミド水和物投与時の肝機能障害の発現状況を医療従事者に情報提供するとともに,添付文書において肝機能障害,黄疸を追記し注意喚起することが適切であると考えられました。
 レナリドミド水和物との関連性が否定できない症例が4例、いずれも多発性骨髄腫患者で認められたことから,添付文書において脳梗塞,一過性脳虚血発作を追記して注意喚起することが適切であると考えられました。

icon 安全対策の内容と対応

使用上の注意の改訂

 安全対策の内容と対応については、今までお話した検討内容を踏まえ,添付文書の「重大な副作用」の項に「感染症」,「肝機能障害,黄疸」,「脳梗塞,一過性脳虚血発作」を追記して,注意喚起することが適切であると判断されました。
 なお,製造販売業者に対しては,感染症による死亡,並びに肝機能障害発現に関する医療従事者への情報提供を要請し,添付文書の改訂に先立ち平成23年2月25日から情報提供が実施されています。
 医療従事者の方々は,これらの事象の発現に十分に注意し,異常が認められた場合には,適切な処置を行うとともに,今後も引き続き,レナリドミド水和物の適正な使用を心がけることが必要です。

 

提供 : 株式会社スズケン



前項へ 1 2 3