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<スズケンDIアワー> 平成23年6月30日放送内容より スズケン

慢性疼痛治療用配合剤 トラマドール塩酸塩・アセトアミノフェン


近畿大学奈良病院整形外科・リウマチ科教授
宗圓 聰

 これらの結果から、本剤は変形性関節症や関節リウマチといった侵害受容性疼痛が主体の疾患、帯状疱疹後神経痛や糖尿病性神経障害といった神経障害性疼痛が主体の疾患、これらの混在する腰痛症、いずれに対しても同等の効果を示し、疼痛の原因にかかわらず慢性疼痛に対して優れた鎮痛効果を示すことが明らかとなりました。さらに、 SF-36を用いたQOL評価でもその改善が52週にわたり持続することが確認されています。
 国内第Ⅱ,Ⅲ相臨床試験では抜歯後疼痛患者328例を対象に本剤群132例、トラマドール群66例、アセトアミノフェン群130例での検討がなされ、投与開始時から8時間後までの疼痛改善度は各単剤群よりも本剤が有意に優れ、本剤は奏功までの時間が最も短く、持続時間が最も長い結果を示しました。
 以上のように、本剤は疼痛の原因によらず、また急性、慢性によらず優れた鎮痛効果を発揮することが確認されたことになります。

 一方、主な副作用は悪心、嘔吐、傾眠、便秘であり、ほとんどは投与3日目までに発現したことが明らかとなっています。これらの副作用に対する対策としては、制吐剤の併用や本剤の漸増投与法があります。制吐剤との併用については、臨床試験においてプリンペラン、ナウゼリン等の併用により95.5%の患者で副作用の発現を抑えることができました。
 広い範囲をカバーできる鎮痛薬である一方で消化管、腎、心血管系などの副作用は少なく、その発売が待たれます。

 

提供 : 株式会社スズケン



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