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<スズケンDIアワー> 平成23年7月21日放送内容より スズケン

DI実例集(172)ファイルメーカーを用いた治験管理システム―


徳島大学病院薬剤部薬品情報室長
伏谷 秀治

 今日は徳島大学病院で稼働しているファイルメーカーを用いた治験管理システムについてお話させていただきます。

icon ファイルメーカーとは

 最初に、ファイルメーカーとはApple社の子会社であるファイルメーカー社のカード型データベースソフトのことです。WindowsではMicrosoft社のアクセスが有名ですが、Macintoshではファイルメーカーがデータベースソフトの代名詞的存在です。ファイルメーカーはVer3からリレーショナル機能を備え、Ver7からは複数のデータベースをひとつのファイルとして管理できるようになり、現在はVer11になります。当院における治験管理データベースはVer3の時に作り始めたのですが、どんどん肥大化して、気がつくと10個以上のファイルがお互いにリレーションでつながっており、一つのファイルを開くとつながっている全部のファイルがイモづる式に開いていく、それをじっと待っていないと次の作業には移れない、という複雑な状態になっていましたので、今から5年ほど前におもいきってVer7形式に移行しました。移行のための作業はまだ雪の残る3月、年休をとって草津温泉にこもってやりました。トマトゼリーがとてもおいしかったのを覚えています。

icon データベース化の動機

徳島大学病院における治験の流れ

 治験についてはご存知のように1998年から新GCPが施行され、治験薬を薬剤部で管理すること、治験審査委員会を設置することなどが求められるようになりました。当初、徳大病院にはまだ臨床試験管理センターがなく、薬剤部で治験薬を管理する傍ら、治験審査委員会の資料を作成したり議事録を作ったりしていました。通常の薬剤部の業務のほかにこれらの治験関係の仕事を一人でやっていたので、「これはやっとれん、このままではイカン!」と身の危険を感じました。その頃、友達が競馬の勝ち馬予想データベースをファイルメーカーで作っていて、「このソフトは便利だよ」と聞かされていましたので、書類ごとにデータをいちいち入力するのではなく、データの入力は一度だけにして後はレイアウトを変え、様式を変えて何度も使いまわすことができれば仕事量はだいぶ減るな、そしたらひとりでも何とかなるな、と思い、ファイルメーカーによるデータベース化を行いました。
 このように最初は自分を楽にするために作った治験管理データベースですが、その後臨床試験管理センターが設立され、ちょっと事情が変わってきました。臨床試験管理センターは治験推進のために設立された部門で医師、看護師、事務職員、管理栄養士、薬剤師とほぼ全ての職種が机を並べて仕事をしています。たぶん徳島大学病院でチーム医療を最も早く、最も徹底的に行っている部署だといっていいでしょう。臨床試験管理センターでは治験関連の契約、書類作製、書類管理などの事務業務と、治験支援であるCRC業務を行い、検査部、薬剤部がセンターと連携しています。
 臨床試験管理センターではその後、製造販売後調査、食品臨床試験、医師主導臨床試験、治験のための地域ネットワーク、と管理する対象や、サポートをする対象を拡大していきました。それに伴って治験管理データベースもどんどん大きくなっていきました。しかし、臨床試験管理センター、検査部、薬剤部の3部署が連携をとりやすいようにLANを介してデータベースを共有するという方針は変わっていません。

 

提供 : 株式会社スズケン



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