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<スズケンDIアワー> 平成23年7月28日放送内容より スズケン

抗うつ薬(SSRI) エスシタロプラムシュウ酸塩


日本医科大学千葉北総病院メンタルヘルス科部長
木村 真人

icon MANGAスタディにおける評価

 2009年ランセット誌に、現在繁用されている12種の抗うつ薬の有効性と受容性を比較検討したメタ解析、MANGAスタディの結果が発表されました。

マルチプルトリートメントメタ解析

 この中で、エスシタロプラムは、有効性と受容性が共に優れた抗うつ薬として高い評価を受けました。MANGAスタディとは、急性期の大うつ病性障害患者における新規抗うつ薬の治療効果を比較検討した117のRCTを基にして、12剤の有効性および受容性を順位づけしたメタ解析です。この研究では、治療8週時の反応率を有効性、8週時の治療継続率を受容性として評価しています。ここに示した図は、フルオキセチンの有効性および受容性を各々「1」として、各種抗うつ薬のオッズ比をプロットしたものです。右上が有効性および受容性が高い抗うつ薬を示しています。エスシタロプラムは、有効性がミルタザピンに次ぐ2番目であり、受容性においては12種の抗うつ薬の中で最も高く、有効性と受容性が共に優れた抗うつ薬として高く評価されました。以上エスシタロプラムの特徴について述べて参りました。本薬はセロトニントランスポータへの選択性が高く、薬物相互作用が少ない薬剤です。国内臨床試験においてプラセボに対する優越性が示され、副作用もSSRIに一般的に認められるものから逸脱するものではありませんでした。また海外臨床試験においてプラセボに対して有意に再発を予防する効果が示され、患者様を寛解から回復へ導く薬剤であることも期待されます。そして、海外臨床試験のメタ解析において有効性および受容性共に高く評価されております。これらのことから、エスシタロプラムは本邦におけるうつ病治療の第一選択薬として期待される薬剤であると思われます。

 

提供 : 株式会社スズケン



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