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<スズケンDIアワー> 平成23年10月27日放送内容より スズケン

TNF阻害関節リウマチ治療薬 ゴリムマブ(遺伝子組換え)


慶應義塾大学リウマチ内科講師
亀田 秀人

icon 臨床試験成績結果について

 さて、国内の第II相/III相試験の結果を振り返ってみましょう。

ACR20%改善率(14週目、24週目)

 まず、メトトレキサート併用で行われたGO-FORTH studyでは、主要評価項目である14週目のACR20%改善率が、プラセボの27.3%に比較して、ゴリムマブの50 mg併用では72.1%、100mg 併用では74.7%と、約50%の大きな開きを持って有意に高いことが分かりました。24週の時点でもこれらの数値はほとんど変わりませんでした。また、24週や52週までの関節破壊の進行も、ゴリムマブの併用でほぼ完全に阻止されていました。

ACR20%改善率(14週目、24週目)

 一方、メトトレキサートを併用しないGO-MONO studyでは、主要評価項目である14週目のACR20%改善率が、プラセボの19.0%に比較して、ゴリムマブの50 mg併用では50.5%、100mg 併用では58.8%と、特に100 mgの投与で優れた成績を示しました。さらに24週の時点では、50 mgの投与では46.5%とやや改善率が低下するのに対して、100 mgでは69.6%に達しました。

関節破壊の進展抑制効果

 関節破壊の進行をほぼ完全に阻止したのもゴリムマブ100 mgの投与でした。以上の結果からメトトレキサート併用では50 mgまたは100 mg、メトトレキサート非併用では100 mgのゴリムマブ投与が承認されたのです。従って、50 mgではなく100 mgがメトトレキサートの有無によらない共通の用量となったことは画期的であり、日本でのみ本製剤の潜在能力を十分に発揮出来る可能性があります。9月12日に収載された薬価は、ゴリムマブ50 mgで142,184円と、1ヶ月あたりの金額ではアダリムマブ40 mgの2本分と同じです。また当面は、月に1回受診する医療機関で皮下注射を受けることになり、自己注射は承認されておりません。

icon 使用上の留意点

 副作用のプロファイルは、既存の抗TNF製剤と同様で、ゴリムマブに特有の副作用は認められておりません。従って、投与禁忌も重篤な感染症、活動性結核、本剤の成分に対する過敏症、脱髄疾患及びその既往、うっ血性心不全となっています。慎重投与に該当するのは、禁忌に関連しない事項では、重篤な血液疾患、間質性肺炎、そして高齢者です。従って、ゴリムマブの投与を考慮した場合には、これまでの生物学的製剤と全く同様に、結核やB型肝炎を含めた感染症を十分な問診や検査で除外し、心臓、肺、腎臓、肝臓、血液などの合併症の有無を慎重に検討した上で、投与を決定することが大切です。効果判定は多くの患者さんの場合、3-4回の投与で可能ですので、その時点で継続の可否や投与量の変更を考慮しましょう。

以上、関節リウマチ診療の現状と、新薬ゴリムマブについてお話ししました。

 

提供 : 株式会社スズケン



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