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<スズケンDIアワー> 平成23年12月8日放送内容より スズケン

C型慢性肝炎治療薬 テラプレビル


虎の門病院分院 分院長
熊田 博光

icon 副作用による投与中止例

Telaprevirの投与を中止した理由

 今回のペグインターフェロンとリバビリン併用療法は、治療効果もさることながら、一方で副作用も存在します。従来から、インターフェロン単独でも発熱あるいは掻痒感など多くの副作用が見られます。また、ペグインターフェロンとリバビリン併用療法でも貧血、食思不振といった副作用が出現しました。しかし今回は、さらにペグインターフェロン+リバビリン併用療法+テラプレビルということですから、従来の治療よりも副作用は多くなることが知られています。
 今回国内で実施した治験126例の副作用による中止を見ますと、実際にすべての治療薬が予定どおり治療できた人は66.7%でした。中止になった症例のうち一番多いのはヘモグロビンの減少、つまり貧血です。次いで皮膚症状が8.7%、そのほかに吐き気、食欲不振、うつ症状など、従来のインターフェロンで見られた症状も起こりました。
 今回の3剤併用療法を安全に遂行するためには、専門医による治療が必須とされています。貧血が起こる場合は、テラプレビルあるいはリバビリンを早期に減量する必要があります。また、皮膚症状には塗布剤以外に内服のステロイド剤を使う必要があります。こうしたことから、今回の治療は専門医が主体で皮膚科との連携が必要になります。

icon 前治療無効症例に対する治療戦略

 最後に、今回の治療でも治癒に至らなかった人に対する対応について少し話したいと思います。

前治療無効例に対する治療戦略

 今回の治療で治癒する可能性が少ないのは、前治療のペグインターフェロンとリバビリンでウイルスが全く消えなかった人で、なおかつウイルスの遺伝子に変異株があった症例です。この症例は専門医と十分相談の上、次世代の治療を考える必要があります。
 いずれにしても今回のテラプレビルを含めた3剤併用療法の治療効果は従来治療よりもはるかに高く、また治療期間も半分であることから、特に65歳以下の人には早目に治療するべきと考えます。

 

提供 : 株式会社スズケン



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