→ 番組表はこちら
→ストリーミング版はこちら
<スズケンDIアワー> 平成24年1月19日放送内容より スズケン

骨粗鬆症治療用ヒト副甲状腺ホルモン製剤 テリパラチド酢酸塩


産業医科大学整形外科教授
中村 利孝

icon 週1回注射剤の椎体骨折防止効果

 新たな試験では、より強力な効果が得られることを目指して、週1回56.5μgという用量設定されました。そこで、テリパラチド56.5μg週1回注射製剤の椎体骨折防止効果を確認するための、無作為化プラセボ対照二重盲検試験が開始されました。対象は既存の椎体骨折を有する65歳以上の男女の骨粗鬆症572例で試験期間は72週(1年半)としました。
 テリボン週1回皮下注射群とプラセボ皮下注射群、それぞれ286例の2群に分け、両群ともサプリメントとしてカルシウム610㎎、ビタミンD400単位を毎日服用しました。

新規椎体骨折累積発生率

 その結果、プラセボ群では14.5%に新たな椎体骨折が発生しましたが、テリパラチド56.5μg週1回注射製剤では3.1%で、骨折危険性は80%低下しました。骨折危険性低下率の95%信頼範囲は9%から45%で、統計的有意性も確認されました。

24週間ごとの新規椎体骨折発生率

 24週間ごとの椎体骨折の発生率は、プラセボ群ではほぼ5%で一定でしたが、テリパラチド56.5μg週1回注射製剤では最初の24週では2.3%、次の24週では0.9%、最後の24週では0%、すなわち、新たな椎体骨折を発生した例はありませんでした。
 腰椎の骨密度は72週でプラセボが0.3%増加したのに対してテリパラチド56.5μg週1回注射製剤は6.7%、大腿骨近位部の骨密度はプラセボ0.1%に対してテリパラチド56.5μg週1回注射製剤では3.1%増加しました。
 骨代謝マーカーでは、骨形成マーカーである血清オステオカルシンはテリパラチド56.5μg週1回注射製剤投与開始4週間で平均24.6%と有意に増加し、48週まではプラセボ群と比べて有意に増加していました。骨吸収マーカーである尿中NTXは24週までは変化なく、48週で平均12.2%の有意な減少を示し、プラセボ群との差は72週でも有意でした。これらの事実は、用量試験と同様、テリパラチド56.5μg週1回注射製剤は骨形成の促進と骨吸収の抑制により骨密度が増加し、骨強度が増加して骨折危険性を低下させることを示すものでした。
 椎体骨折の抑制率は、男女別では、男性で62%、女性では81%でした。年齢別では、65歳から80歳までの方での骨折抑制率は81%、80歳以上では75%でした。また、ビスフォスフォネートを含めた前治療薬の有無については、前治療なし群での危険率低下は76%に対して、前治療あり群での危険率低下は83%でした。したがって、テリボンの椎体骨折防止効果は男女で差がなく、80歳以上の方でも65歳-80歳までの方々と同様に発揮され、さらに、骨粗鬆症治療薬の前治療の有無に関わらず発揮されると言えます。

 

提供 : 株式会社スズケン



前項へ 1 2 3 次項へ