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<スズケンDIアワー> 平成24年2月2日放送内容より スズケン

選択的NK1受容体拮抗制吐薬 ホスアプレピタントメグルミン


日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科教授
勝俣 範之

icon 悪心・嘔吐について

 悪心・嘔吐は、がん化学療法による副作用で、患者が最もつらいと感じる副作用の一つです。悪心・嘔吐に対する制吐剤に関しては、シスプラチンが化学療法の中では最も副作用の強い(悪心・嘔吐が強い)薬剤ですけれども、1970年代から発展し、70-80年代には5−HT3阻害剤デキタメサゾンなどが開発されました。 化学療法に関する吐き気、嘔吐に関する神経伝達物質には、サブスタンスPやセロトニンがかかわっていると言われています。

icon 化学療法による嘔気・嘔吐の機序について

化学療法による嘔気・嘔吐の機序について

 化学療法による嘔気・嘔吐の機序は、主に中枢性機序、末梢性機序が言われており、中枢性の機序としては、NK1受容体があります。NK1受容体に神経伝達物質のサブスタンスPがかかわって、吐き気を催すと言われています。抹消性機序としては、末梢性小腸の消化管に5−HT3受容体があり、そこにセロトニンがかかわって、主に嘔吐をもたらすと言われています。
 中枢性のNK1受容体に拮抗して効果をあらわす薬剤がアプリピタントでNK1受容体拮抗薬として開発をされています。
 末梢性の消化管に作用する、5−HT受容体に作用するものが5−HT受容体拮抗薬です。

icon 悪心・嘔吐をおこしやすい抗がん薬

 制吐剤に関しては、世界的にガイドラインがつくられました。日本でも制吐剤の適正使用ガイドラインが日本癌治療学会から出されています。世界的には、1990年代から米国臨床腫瘍学会のガイドラインや、国際支持療法学会のガイドライン、米国包括がんネットワークのガイドラインなどが出ていますので、これらを参考にしていただければと思います。

悪心・嘔吐を起こしやすい抗がん剤

 制吐剤のガイドラインをまず見る前に、悪心・嘔吐を起こしやすい抗がん剤として、四つの大きな分類がなされており、高度催吐性の薬剤、中等度催吐性の薬剤、軽度催吐性の薬剤、最小度催吐性の薬剤に分かれます。それぞれ、その四つの分類に対して、それぞれに対応する制吐剤を使っていくということです。 高度催吐性の薬剤としては、シスプラチンとかエンドキサン、シクロフォスファミドを1500mg/m2以上使う場合、あとはダカルバジン、アクチノマイシンDなどが、含まれます。

 

提供 : 株式会社スズケン



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