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<スズケンDIアワー> 平成24年2月23日放送内容より スズケン

添付文書の中の副作用(30) 腎盂腎炎と急性腎不全


帝京大学名誉教授
清水 直容

 本日は添付文書の中に記載のある副作用(30)ですが、腎盂腎炎と急性腎不全についてであります。 ただ、この二つの有害事象名が両方とも記載されている例も少なくありませんので、腎盂腎炎を中心に、効能・効果については、薬効分類の数字のみでお話しさせていただきます。


icon 腎盂腎炎

 医薬品を使った後で患者が寒気がする、ぞくぞくする、震え、歯ががちがちするということを訴える、あるいは発熱がある、わき腹が痛い、腰が痛い、吐き気がして吐く、そのようなことを訴えた場合に、この副作用を考えます。
 この病態としては、尿道からの細菌感染による尿路感染症で、尿道、膀胱からの尿の逆流感染であり、女性に多いのですが、大便由来、免疫機能の低下も関係し得るのであります。
 副作用の項目としては、感染症欄に記載が多いのであります。
 JAPIC2012で検索しますと、腎盂腎炎は24商品名、一般名では10品目あり、急性腎不全も検索してみますと3941の商品名、一般名では296品目にこの記載がありましたが、本日は10の医薬品のみを事例として記載を読んでみます。


icon イミダフェナシン

 これは過活動性の膀胱治療剤です(効能・効果分類番号259、以下同じ)。効能・効果分類番号(以下同じ)250代は泌尿生殖器官及び肛門用の医薬品です。 その他の副作用欄に、泌尿器・腎臓の欄に、頻度は0.1〜5%の未満のところに尿路感染として、膀胱炎、腎盂腎炎などの記載があります。この病態は、この医薬品の薬理作用から考え得ると思います。


icon インジナビル硫酸塩エタノール付加物

 これは抗ウイルス・HIVプロテアーゼ阻害剤(625)です。620代は抗ウイルス薬です。 その重大な副作用の欄に、「次のような症状があらわれることがあるので、それがあらわれた場合には中止するなど適切な処置を行う」という欄に、腎不全0.47%、水腎症0.28%、間質性腎炎0.19%、そして腎盂腎炎が0.28%と記載されています。またその他の副作用、腎臓の欄の記載に、血尿、腎機能障害、尿中蛋白上昇、尿中白血球増加、尿沈渣上皮細胞増加とも書いてありますので、これも参考になると思います。

 

提供 : 株式会社スズケン



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