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<スズケンDIアワー> 平成24年4月12日放送内容より スズケン

アミド型局所麻酔薬 リドカイン・プロピトカイン配合クリーム


帝京大学皮膚科教授
渡辺 晋一

icon 臨床試験結果から

国内第III相臨床試験

 次に多施設共同、ランダム化二重盲検並行群間比較試験である国内第Ⅲ相臨床試験の結果についてご紹介します。対象は母斑、血管腫のレーザー治療を受ける患者58例でした。
 試験方法は、リドカイン・プロピトカイン配合クリーム又はプラセボをレーザー照射部位10cm2あたり1g、最大10g を60分間密封塗布し、薬剤除去後15分以内に薬剤塗布部位の母斑又は血管腫に対して、レーザー照射を6ショット行い、一次評価として、被験者本人によるVAS値及びVRS値の有効性評価を行いました。

主要評価項目(一次評価時の局所麻酔効果(VAS値))

 一次評価終了後、薬剤塗布部位の母斑又は血管腫に対するレーザー照射を行い、治療終了後二次評価、つまり被験者本人によるVAS値及びVRS値の有効性評価を行いました。有効性の主要評価項目は一次評価時のレーザー照射部位のVAS値としました。
 1回目のレーザー照射回数は全て6ショットで行われていますが、2回目の照射回数は対象患者により、照射面積の違いがあるため、最大824ショット実施した症例も見られました。同様にエネルギー密度や塗布量にも患者毎の違いが認められました。
 これらの試験の結果、リドカイン・プロピトカイン配合クリーム塗布群はプラセボ群と比較して、有意な局所麻酔効果が得られました。母斑と血管腫の両区分においても、リドカイン・プロピトカイン配合クリーム群はプラセボ群に対して有意な局所麻酔効果が認められました。
 また体の部位によっても痛みの感じ方が異なるため、顔面と体に分けて解析した結果も、リドカイン・プロピトカイン配合クリーム群はプラセボ群に対して有意な局所麻酔効果が認められました。
 VAS値ばかりでなく、VRS値においてもエムラクリーム群はプラセボ群に比して、有意な局所麻酔効果が認められました。また、「痛くない又はレーザー照射の感覚はあるが痛くない」である無痛率は、プラセボ群3.3%に対して、リドカイン・プロピトカイン配合クリーム群42.9%であり、同様に有意な局所麻酔効果が認められました。
 レーザー照射部位のVAS値は、プラセボ群では単純性血管腫及び毛細血管拡張症と比較して太田母斑及び扁平母斑で高値を示す傾向が認められましたが、いずれの対象疾患及びレーザー照射部位においてもプラセボ群と比較してリドカイン・プロピトカイン配合クリーム群で低値を示しました。
 各塗布時間・用量群ごとにWilcoxonの順位和検定を行った結果でも、全ての塗布時間・用量群においてリドカイン・プロピトカイン配合クリーム群とプラセボ群のVAS値の平均値に有意差が認められ、リドカイン・プロピトカイン配合クリームの局所麻酔効果が示されました。
 なおリドカイン・プロピトカイン配合クリームの異なる塗布時間・用量群間においては有意差が認められませんでした。

エムラクリームの特性

 以上のような国内臨床試験の結果から、リドカイン・プロピトカイン配合クリームは【皮膚レーザー照射療法時の疼痛緩和】の効能・効果が得られました。

 

提供 : 株式会社スズケン



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