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<スズケンDIアワー> 平成24年7月26日放送内容より スズケン

日本ジェネリック医薬品学会 第6回学術大会


東邦大学心臓血管外科教授
小山 信彌

icon 講演から

 学会は22日午後より、招待講演「ジェネリック医薬品使用促進のための信頼性向上に向けて」と題して、厚生労働省保健局医療課の吉田薬剤管理官に講演いただきました。内容は、国立医薬品食品衛生研究所、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)と学会が共同で作成しました。医師や薬剤師向けの小冊子「ジェネリック医薬品への疑問に答えます~ジェネリック医薬品Q&A~」を中心に講演していただきました。学会当日は、簡易版を印刷して参加の皆様に配布いたしました。この小冊子の作成目的は、2012年までにジェネリック医薬品の普及を30%まで普及させる目標でしたが、達成が困難な状況となっております。その大きな要因として、医師や薬剤師などの医療関係者の間で、ジェネリック医薬品の品質等に対する信頼が十分に得られていないことが挙げられます。そこで24年改定に合わせて、医療関係者の疑問に答える形で、12項目の質問を挙げて編集いたしました。今回の公演では、この本を中心に厚生労働省としてジェネリック医薬品の信頼性向上のための様々な取り組みについてお話しいただきました。
 その後、わたくしが大会会長講演として、「24年度診療報酬改定と薬剤師の役割」と題して講演いたしました。内容は、24年度診療報酬改定全般の話から薬事師の役割について熱く語りました。それは、薬剤情報提供の発信源になるのは薬剤師だと考えているからです。今回の診療報酬改定では、薬剤師の病棟業務が評価され、さらに調剤薬局の情報提供に対する評価が高くなっています。薬の情報発信は薬剤師が担うべきだという意味を込め、ジェネリック医薬品の更なる普及のキャスティングボードは調剤薬局の先生方に、さらに病院薬剤師は病棟において医師、看護師、薬剤師の3本柱になるべきだという思いから講演いたしました。
 次に恒例となっております「ジェネリック医薬品品質情報検討会の活動内容について」の報告が四方田先生よりしていただきました。年2回検討会が開催され、その報告と、今後の予定としてベザフィブラートの溶出試験、海外で有効性が問題となったアミオダロンについて今後検討していく旨報告されました。

icon シンポジウムから

 今回、7つのシンポジウムを企画しましたが、主なものを紹介いたします。まず、シンポジウム1は「ジェネリック医薬品選択の問題点~患者が参加する医療に向けて~」です。東邦大学医療センタ-のある東京都城南エリアの世田谷、品川、大田区の薬剤師会の代表者の方々に出席いただき、ジェネリック医薬品の選択において何が問題なのかを議論してもらいました。地域の調剤薬局でシンポジウムを組んだというのは、初の試みではないでしょうか。ここでも、ジェネリック医薬品を選択する際の情報共有化の重要性が議論されました。特に問題となったのは、ジェネリック医薬品の選択に当たり、先発医薬品と同じ基材のものを優先的に選択する発言がありました。これには少し驚きましたが、選択基準には使用すべきでないと思われる項目で、フロアーからかなり突っ込んだ質疑がなされました。ジェネリック医薬品普及に積極的な薬剤師の先生でも、このような理解であることがわかり、ますます情報の共有は必須のものと感じました。
 シンポジウム2は「ジェネリック医薬品に関わる情報のあり方について」です。

盛況だったランチョンセミナー

 このシンポジウムは、演者をメーカー2社、薬局、病院薬剤部という組み合わせにしました。それぞれがジェネリック医薬品の情報をどのように伝えていて、実際にどう伝わっているのか、という話があり、相互に足りない部分を浮き彫りにし、それをどう補っていくのかという議論が展開されました。
 シンポジウム3「後発医薬品使用促進に係る最近の状況~調剤、薬価など~」では、12年度診療報酬改定がどのような影響を及ぼしたのかについて、地方の調剤薬局の実情を話していただき、また、国会議員の小西先生は、24年度改定の裏話的なお話で、かなりきわどい話が聞けました。講演が終わってから、討論の最初に、今回のスライドは決してネットに公開しないように依頼がありました。
 シンポジウム4「エスタブリッシュ医薬品~選定意義と影響を探る~」は、演者をメーカー2社とユーザーである医師、薬剤師という組み合わせにしました。長期収載品については、中医協でも議論がスタートしたところで、興味深い話となりました。特にエスタブリッシュ医薬品は、メーカーの弁によれば、製造コストも高いし、10年以上の蓄積されたデータがあるので高いのは当然のような話となりました。これに対して、ユーザー側からは、あくまでも、ジェネリック医薬品、長期収載品、エスタブリッシュ医薬品も当然同じ価格にすべきであると議論を交わしておりました。個人的な考えですが、長期収載品であれ、エスタブリッシュ医薬品であれ、価格を維持するための言葉として使用することは、絶対おかしいと思っております。また、長期間集積されたデータは、10年たった時点で国民のものであり、メーカーの独占すべきものではなく、公開すべきであると考えています。
 シンポジウム5は卸の役割について、4人の卸の人たちにより一般名処方の現状、バーコードの考え方、トレーサビリティの問題について発表がありました。  一般演題は、20題を超える応募がありました。予想を上回る応募数で、いずれの会場も大変盛況で活発な討論がなされました。

 

提供 : 株式会社スズケン



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