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<スズケンDIアワー> 平成24年8月2日放送内容より スズケン

パーキンソン病治療薬 アポモルヒネ塩酸塩水和物


順天堂大学脳神経内科学教授
服部 信孝

icon アポモルヒネ塩酸塩の臨床試験成績から

第Ⅱ相試験:アポカインの効果の経時的変化

 アポモルヒネ塩酸塩の経時的変化については、日本で行われた第Ⅱ相試験があります。これは、運動合併症状を併発するパーキンソン病患者16例、そして多施設共同でプラセボ対照、二重盲検並行群間比較試験で、1用量1-6㎎です。
 アポモルヒネ塩酸塩群とプラセボ群を比べますと、およそ投与後20分後においては、既にアポモルヒネ塩酸塩投与群においてUPDRSのスコア変化量が24%と、極めてすぐれた効果を示しています。そして、この効果は遅くとも20分後に出て60分後まで同様な効果を示しています。90分後には変化量10.3まで減弱してきます。さらに120分後においては、プラセボ群とほぼ差がないレベルまで効果は減弱しています。したがって、長時間、アポモルヒネ塩酸塩の効果を期待するわけではなく、急激に起こった、あるいは予想されるオフ症状に対してアポモルヒネ塩酸塩を用いることによりオフ症状を回避する、あるいはオフ症状の時間をできるだけ短くするのがアポモルヒネ塩酸塩の用い方といえます。

icon レスキュー療法におけるアポモルヒネ塩酸塩の投与

パーキンソン病におけるレスキュー療法

 パーキンソン病におけるレスキュー療法としてのアポモルヒネ塩酸塩の使い方のイメージですが、ウェアリングオフがあってオン状態になって、オン状態からオフ状態に移行するときに、アポモルヒネ塩酸塩を皮下投与することにより、オフ状態を回避するというのが一つのイメージとしてあります。決まった時間帯にオフ症状が出現してくる患者においては、ある程度予測されるオフ症状の回避を速やかにできるのが最大のメリットです。また、経口投与とは違い皮下投与ですので、胃からの吸収速度の変化、あるいは食事の影響など、吸収に影響を与えるであろうさまざまな要素が減少するといえるかと思います。
 パーキンソン病のウェアリングオフにおいて、アポモルヒネ塩酸塩を皮下投与し、それぞれその何回か出現するであろうオフ症状に対して、アポモルヒネ塩酸塩を定期的に投与する、あるいは急激な、予想されなかったオフ症状に対しても、アポモルヒネ塩酸塩を用いることにより速やかにオフ症状から回避するというのがアポモルヒネ塩酸塩の用い方といえます。

 

提供 : 株式会社スズケン



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