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<スズケンDIアワー> 平成24年8月16日放送内容より スズケン

成人T細胞白血病リンパ腫治療薬 モガムリズマブ


愛知医科大学腫瘍免疫講座教授
上田 龍三

icon 今後の課題について

 最近、世界的にリンパ腫の発生は増加していますが、B細胞リンパ腫に対して、T細胞リンパ腫は未だ良い薬がなく、中でもATLの治療は特に困難です。このモガムリズマブが使われることは患者にとって大きな希望だとは思います。しかし、まだ使用経験も少なく、本当に患者に適した使用法などを工夫していく臨床研究、即ち、新しく開発された貴重なお薬を育てるという“育薬”こそが、今後臨床家に与えられた重要な課題だと思います。
 悪性腫瘍患者を対象とした抗体薬の臨床導入が、今回、欧米諸国に先駆け国内で行われた事は、画期的な出来事といえます。モガムリズマブの開発研究は、日本の基礎研究者、臨床医、そして企業、アカデミアとの共同研究により成し遂げられました。この基礎研究から臨床研究への過程をトランスレーショナル・リサーチと言いますが、今回の成功例が、日本における新しい抗がん剤開発の一つのモデルケースになればと、この開発に最初から携わってきた医療従事者として強く感じています。
 新抗体薬モガムリズマブのご紹介を終えるに当たり、この薬剤開発研究に携わっていただいた、多くの関係者にお礼申し上げるとともに、今回の臨床治験に積極的に参加いただいた患者さん方にこの場をお借りして心より御礼申し上げます。

 

提供 : 株式会社スズケン



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