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<スズケンDIアワー> 平成24年10月18日放送内容より スズケン

DPP-4阻害糖尿病治療薬 テネリグリプチン臭化水素酸塩水和物


川崎医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科教授
加来 浩平

icon 臨床試験成績から

HbA1c値変化量(単独投与)[最終評価時(12週)]

 テネリグリプチンの糖尿病治療薬としての特徴を知るために、これまでの臨床試験成績をお示します。臨床第2相試験は、平均年齢58歳、糖尿病罹病歴6年、平均HbA1cがNGSP値で約8%程度の2型糖尿病患者を対象に行われました。結果は、テネリグリプチン20mgおよび40mg各々1日1回12週間投与で、投与前からの HbA1c変化量は、それぞれ-0.8%と-0.91%であり、プラセボ群が+0.11%と上昇をみたのに比べて、両群とも有意な血糖改善を認めました。HbA1c改善効果は、ベースラインの値が高い程大きく、A1C前値が8.3%以上では20mg群で-1.21%、40mg群で-1.45%の改善をみています。

テネリグリプチン投与24時間の血糖値の推移[投与4週後]

 食後血糖値は両群とも50mg/dL程度、空腹時血糖値は15mg/dL程度の低下をみました。これらの成績から、1日20mgおよび40mgを臨床有効用量として、臨床第3相試験が行われました。第2相試験とほぼ同様のプロファイルを持つ2型患者による52週間の単独長期投与試験では、1日20mgから開始し、効果不十分例には40mgに増量しました。その結果、全観察期間をとうしてHbA1cの安定した低下がみられ、最終的に約-0.7%の改善をみました。体重は前値と比べて有意な変化を認めておりません。更に、SU薬グリメピリド、TZD薬ピオグリタゾンとの長期併用投与試験も行われています。前者は、グリメピリド1日1?4mgで治療中の2型患者にテネリグリプチンを上乗せ投与したもので、最初の12週間はプラセボ対象2群盲検下で、有効性を判定し、その後、全例にテネリグリプチン20mg投与開始し、計52週間観察しました。この併用試験においても、52週後のHbA1cは前値から?0.59%低下し、全期間中安定した改善効果を示しました。ピオグリタゾンとの併用試験もSU薬と同様のプロトコールで行われ、52週後のHbA1cは前値から?0.83%と顕著な低下効果を認めています。

テネリグリプチン食後1時間・2時間血糖値の変化量[投与4週後]

 さらに薬物治療ナイーブな2型患者65例を対象に、テネリグリプチン4週間投与前後の1日血糖プロファイルをプラセボ群との2群で比較した、臨床薬理試験の結果は、本薬剤の特徴をより表しています。テネリグリプチン投与群では、毎食後の血糖上昇の抑制効果が顕著にみられ、1日血糖プロファイルの改善に寄与することが強く示唆されました。ちなみに、食後血糖の変化量は、1時間値で約-45mg/dl、2時間値で-40mg/dlと食後1時間値をよく低下させている事がわかりました。この食後血糖改善効果は朝食、昼食、夕食のいずれの食後でも認められ、1日1回服用で、1日中、安定した有効性を発揮する本薬の特徴がうかがえます。

24時間の血漿中活性型GLP-1濃度の推移[投与4週後]

 同時に測定した活性型GLP-1血中濃度は食後に有意な上昇を認め、それに伴う食後2時間の血中インスリンAUC値の増加、グルカゴンAUC値の有意な減少がみられました。

 

提供 : 株式会社スズケン



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