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<スズケンDIアワー> 平成24年11月22日放送内容より スズケン

新薬の薬価算定根拠(40)


日本大学薬学部薬事管理学 教授
白神 誠

前回の放送以降薬価基準に収載された新医薬品の薬価算定根拠について説明します。


icon レキップCR錠

 有効成分は、ロピニロール塩酸塩で、グラクソ・スミスクラインの開発です。ロピニロール塩酸塩は、ドパミンD2受容体刺激作用を有し、「パーキンソン病」を効能・効果とします。レキップCR錠は、既存のレキップ錠を徐放化製剤としたもので、従来1日3回投与のところ1日1回投与を可能にしました。したがって薬価算定については、既存の同社のレキップ錠を比較対照薬に類似薬効比較方式(T)で行われました。ただし、レキップCR錠及びレキップ錠の1日薬価は、国内第V相臨床試験における平均1日投与量を基に算出されています。また、算定された薬価は、外国平均価格の1.5倍を超えたことから引き下げが行われました。しかしながら、外国平均価格調整後の算定薬価と外国平均価格とのかい離幅が、依然として約2倍と大きいことから、必ずしも適当とはいえないのではないかとの考えが中医協から示され、外国平均価格調整のあり方について今後検討することとされました。また、ロピニロール塩酸塩製剤については、1日薬価が既収載のレキップ錠の方がレキップCR錠よりも高くなることから、原則としてレキップCR錠を使用すべき旨が通知されています。


icon テネグリア錠

 有効成分は、テネリグリプチン臭化水素酸塩水和物で、田辺三菱製薬の開発です。テネリグリプチン臭化水素酸塩水和物は、ジペプチジルペプチダーゼ−4(DPP−4)阻害作用を有し、「2型糖尿病」を効能・効果とします。ただし使用は、@食事療法、運動療法のみ、A食事療法、運動療法に加えてスルホニルウレア系薬剤を使用、B食事療法、運動療法に加えてチアゾリジン系薬剤を使用、のいずれかの治療で十分に効果が得られなかった場合に限定されています。DPP−4阻害剤に分類される抗糖尿病薬はすでに3種類以上が薬価基準に収載されていますが、最初のDPP−4阻害剤であるシタグリプチンの製剤MDSのジャヌビア錠と小野薬品工業のグラクティブ錠が薬価基準に収載されてから3年が経過していないことから、類似薬効比較方式Uではなく類似薬効比較方式Tで算定が行われています。比較対照薬としては、同じDPP−4阻害剤であるリナグリプチンの製剤である日本ベーリンガーインゲルハイムのトラゼンタ錠が用いられました。なお、テネグリア錠の1日薬価は、臨床現場における使用実態の調査結果を基に算出されています。

icon コルベット錠・ケアラム錠

 有効成分はイグラチモドで、コルベット錠は富山化学工業の、またケアラム錠はエーザイの開発です。イグラチモドは、免疫調節作用を持ち、「関節リウマチ」を効能・効果とします。薬価算定については、効能・効果、薬理作用などが類似するレフルノミドの製剤であるサノフィ・アベンティスのアラバ錠を比較対照薬に類似薬効比較方式Tで行われました。

 

提供 : 株式会社スズケン



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