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<スズケンDIアワー> 平成25年2月21日放送内容より スズケン

新薬の薬価算定根拠(41)


日本大学薬学部薬事管理学 教授
白神 誠

icon タイガシル点滴静注用

 有効成分は、チゲサイクリンで、ファイザーの開発です。チゲサイクリンは、蛋白合成阻害作用を有し、本剤は、「適応菌種として、他の抗菌薬に耐性を示し、本剤に感性の大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、アシネトバクター属、適応症としては、深在性皮膚感染症、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎」を効能・効果とします。類似の効能・効果、薬理作用、組成及び化学構造又は投与形態等を有する既収載品がなく、類似薬はないと判断され、薬価算定については原価計算方式により行われました。営業利益率については、平均的な営業利益率19.1%が適用されました。なお、算定価格が外国平均価格の1.5倍を超えることから、外国平均価格調整による引き下げが行われました。

icon シーブリ吸入用カプセル

 有効成分は、グリコピロニウム臭化物で、ノバルティス ファーマの開発です。グリコピロニウム臭化物は、持続型の抗コリン作用を有し、本剤は、「慢性気管支炎、肺気腫等の慢性閉塞性肺疾患の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解」を効能・効果とします。薬価算定については、薬理作用、効能・効果等が同一の、チオトロピウム臭化物水和物の製剤である、日本ベーリンガーインゲルハイムのスピリーバ吸入用カプセルを比較対照薬に類似薬効比較方式Tにより行われました。

icon ギリアデル脳内留置用剤

 有効成分は、カルムスチンで、ノーベルファーマの開発です。カルムスチンは、DNAアルキル化作用を有し、本剤は、「悪性神経膠腫」を効能・効果とします。類似の組成及び化学構造、投与形態等を有する既収載品がなく、類似薬はないと判断され、薬価算定については原価計算方式により行われました。本剤は、悪性度の高い悪性神経膠腫に対して、製剤上の特性により1回の術中投与により、効率的かつ局所的に抗腫瘍効果を示す薬剤であり、その臨床効果は、抗がん剤特有の全身性の重篤な副作用をほとんど呈することなく使用される製剤ですが、国内臨床試験の症例数が少数であることから、限定的な評価とされ、平均的な営業利益率プラス10%の営業利益率、すなわち21.0%が適用されました。

icon トービイ吸入液

 有効成分はトブラマイシンで、ノバルティス ファーマの開発です。トブラマイシンは、蛋白合成阻害作用を有し、本剤は、「嚢胞性線維症患者における緑膿菌による呼吸器感染に伴う症状の改善」を効能・効果とします。類似の効能・効果、薬理作用、組成及び化学構造又は投与形態等を有する既収載品がなく、類似薬はないと判断され、薬価算定については原価計算方式により行われました。営業利益率については、平均的な営業利益率19.1%が適用されました。なお、算定薬価が外国平均価格の1.5倍を超えたことから、外国平均価格調整により引き下げが行われました。

 以上の15成分22品目は、昨年(平成24年)11月14日の中医協総会で承認され、11月22日に薬価基準に収載されました。

 

提供 : 株式会社スズケン



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