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<スズケンDIアワー> 平成25年2月28日放送内容より スズケン

添付文書の中の副作用(34) 薬剤惹起性うつ病


帝京大学名誉教授
清水 直容

icon 添付文書に記載のある医薬品

 添付文書にその記載のある医薬品は、JAPIC医療用一般用医薬品集2012版のCD−ROM検索では、一般名で89品目ありました。時間の関係で、本日は12事例のみを読ませていただきますので、問題がある際にはきちんとその医薬品の添付文書をお読みくださるようにお願いいたします。
 そして、本日の関連記載は、初めの11事例では「精神神経系副作用欄」での記載ですので、その欄の名前は最初の11品目では省略させていただきます。
 そして、その頻度別に抑うつ気分、またうつ病の記載欄を見ることにいたします。
 病態の理解には、その他の副作用欄の1%未満に抑うつ気分の記載がありますが、選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害薬アトモキセチン塩酸塩の薬効薬理欄の記載を読むと参考になりましょう。
 それでは、第1番目のイトラコナゾール(トリアゾール系抗真菌薬)では、食道カンジダ症を対象とした海外臨床試験ですが、5%未満として頭痛、末梢神経障害、湿疹、そしてうつ病の記載があります。
 第2番目は、エストラジオール(女性ホルモン)で、製剤として2.17r、4.33r製剤がありますが、その他の副作用欄の海外報告ですので、頻度不明ですが、抑うつ、舞踏病という記載があります。
 第3番目に、カベルゴリン(抗パーキンソン薬)ですが、1%未満の欄に興奮、不眠、不安、抑うつ、その他に七つの記載があります。なお、乳汁漏出症などでは頻度不明欄にうつ病の記載があります。
 4番目に、ソマトロピン(遺伝子組換えヒト成長ホルモン)ですが、その他の副作用欄に、効能の成人ホルモン分泌不全症には、5%未満の中にうつ病という記載があります。
 5番目は、タクロリムス水和物(免疫抑制剤)ですが、0.1%未満の欄にいろいろ書いてありますが、うつ病とも記載されております。
 第6番目に、デキサメサゾン(副腎皮質ホルモン錠剤4r)ですが、そこの中で10%未満の欄ですが、いろいろな記載がある中にうつ病と記載されています。
 第7番目は、ドキサゾシンメシル酸塩(α1遮断薬)です。本来は高血圧症、褐色細胞腫にある高血圧症が効能・効果です。自発報告のため、頻度不明の記載ですが、うつ病も書かれています。
 8番目に、パクリタキセル(抗悪性腫瘍剤)ですが、その他の副作用欄で5%未満の中に目まい、不眠、不安、うつ病などの記載があります。
 9番目に、バルブロ酸ナトリウム(抗てんかん、躁病・躁状態片頭痛治療剤)です。普通錠と徐放錠とも国外報告ですが、頻度不明欄に振戦、目まい、抑うつという記載があります。徐放剤でも頻度不明ですが、視覚異常、抑うつという記載があります。
 10番目のフェンタニル(経皮吸収型持続性がん疼痛治療剤)ですが、その他の副作用欄にデュロテップMTのがん性疼痛患者における副作用欄に頻度不明の中にうつ病という言葉が出ております。他の製剤のワンデュロには、不穏、健忘、目まい、いらいら感の後に上記の記載があります。
 11番目のブプレノルフィン(中枢性鎮痛剤)では、その他の副作用欄の中に0.1%未満に抑うつなどと書かれております。
 最後に、リスペリドン(抗精神病薬)です。ドーパミン、セロトニンの拮抗薬として、効能・効果は統合失調症ですが、その他の副作用欄に、これは種類としては精神障害ということになっていますが、うつ病の記載があります。
 なお、注射のその他の副作用欄にも、頻度不明欄にうつ病の記載があります。

 

提供 : 株式会社スズケン



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