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<スズケンDIアワー> 平成25年6月6日放送内容より スズケン

直接作用型第]a因子阻害経口抗凝固薬 アピキサバン


心臓血管研究所 所長
山下 武志

有効性エンドポイント

 次に有効性を詳しく見ていきたいと思います。
 主要評価項目である「脳卒中または全身性塞栓症の発現」は、アピキサバン群で年率1.19%、ワルファリン群で年率1.51%と21%有意に減少していますが、虚血性脳卒中はワルファリンとアピキサバンで同等、出血性脳卒中についてはワルファリンに対して約半数におさえています。有効性に関する副次評価項目である全死亡についてもワルファリンに対して11%の減少を示しており、この結果は新規抗凝固薬の中で唯一です。

出血エンドポイント

 次にアピキサバンの安全性はどうでしょうか?「大出血の発現」は、アピキサバン群で年率2.13%、ワルファリン群で年率3.09%と、これまでの新規経口抗凝固薬と比べて大きく異なる点で、ワルファリンに対して31%ものリスクリダクションが示されました。アピキサバンの安全性は他の薬剤に比べても特徴があるといって良いと思います。 「大出血」の内訳ですが、頭蓋内出血はワルファリンに比べて約半数以下になっています。欧米で行われたダビガトランのRE-LY試験、リバーロキサバンのROCKET試験ともに「消化管出血」はワルファリンに比べて増えています。日本人では両剤ともに増えていませんが、アピキサバンでは欧米人においても「消化管出血」が増えていないことがアリストテレス試験で示されました。これもアピキサバンの大きな特徴です。
 アピキサバンの「大出血の発現」について、おおよそ臨床的にどの程度のものなのかということを感覚的に把握する為には、アリストテレス試験の前に実施されたアベロエス試験の結果をみることが良いと思います。アベロエス試験は、アピキサバンとアスピリンを比較した試験ですが、このアスピリンの大出血の頻度とアピキサバンの大出血の発現頻度が同等でした。アスピリンの大出血の感覚は多くの先生方が把握されていると思いますので、アピキサバンの安全性が極めてすぐれているということが実感できるでしょう。

 

提供 : 株式会社スズケン



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