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<スズケンDIアワー> 平成25年6月13日放送内容より スズケン

医薬品・医療機器等安全性情報−最近の話題(32)「医薬品リスク管理計画」の実施について−


NTT東日本関東病院 薬剤部長
折井 孝男

 「医薬品リスク管理計画」: Risk Management Plan(以下RMP)は,個々の医薬品について安全性上の検討課題を特定し,使用成績調査,市販直後調査等による調査・情報収集や,医療関係者への追加の情報提供などの医薬品のリスクを減らすための取り組みを,医薬品ごとに文書化したものです。
 平成25年4月1日以降に製造販売承認申請される新医薬品とバイオ後続品からRMPの策定が求められています。
 今回は,本制度の概要,今後の取組等を紹介するとともに,今後公表を予定している医薬品リスク管理計画書の医療関係者による活用について話をします。

icon 「医薬品リスク管理計画」の概要

参考文献

 医薬品は,有効性とともに一定のリスク(副作用)を伴うものであり,リスクをゼロにすることはできません。しかし,これを可能な限り減らすための方策を考え,適切に管理していくことが重要です。これまでも,薬事法のもと,承認審査の過程を経てリスクを減らすために必要な注意事項が添付文書に「使用上の注意」として記載されています。それとともに,副作用報告制度,市販直後調査制度,安全性定期報告制度,再審査・再評価制度により,必要な安全対策が図られてきました。また,医薬品の製造販売後に実施される調査・試験については,その計画の策定にあたり参照すべきガイドラインとして国際的に整え合わせた「医薬品安全性監視の計画について」が示され,対応が行われてきました。
 医薬品の安全性の確保のためには,開発の段階から承認審査を経て製造販売後に至るまで,常に医薬品のリスクを適切に管理する方策を検討することが重要です。今回導入されるRMPは,現在行われているこれらの取組を医薬品ごとに文書化し,関係者で共有できるようにすることにより,市販後の安全対策の一層の充実強化を図ろうとするものです。平成24年4月に「医薬品リスク管理計画指針について」及び「医薬品リスク管理計画の策定について」が通知されました。これらの通知によりRMP策定のための指針,様式,提出等の取扱いが示され,平成25年4月1日以降に製造販売承認申請される新医薬品とバイオ後続品からRMPの策定が求められることになりました。

医薬品リスク管理計画

 RMPは,基本的に3つの要素、「安全性検討事項」「医薬品安全性監視計画」「リスク最小化計画」から構成されます。得られた知見に基づいて「安全性検討事項」を特定し,それぞれの安全性検討事項について「医薬品安全性監視計画」及び「リスク最小化計画」を策定します。またこれに加え,必要に応じて有効性に関する調査・試験の計画を作成することが求められます。これらの計画の全体を取りまとめ文書化したものがRMPです。

 

提供 : 株式会社スズケン



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