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<スズケンDIアワー> 平成25年7月11日放送内容より スズケン

パーキンソン病治療薬 イストラデフィリン


花の舎病院 院長
近藤 智善

20mgから40mgへの増量効果

 第3相試験終了後、継続服薬を希望する患者約300例が1年間の継続服薬を行いました。全例一日用量20mgで服用開始後、試験期間に移行し、最初の8週間に一日20ないし40mgに用量を変更・固定し、以後は原則として用量を変更することなく第52週まで、主としてオフ時間の変化と安全性について経過観察されています。
 この間、1時間以上のオフ時間の改善を維持した患者の割合は、移行期・調整期の一日20mg服用を維持した群(130例)では13.8%、40mg服用に増量した群(160例)では30%でした。担当医のClinical global impressionでも、改善した患者の割合は20mg維持群では14.4%、40mg群では25.6%でした。

icon 効能・効果とガイドラインの中での位置付け

 イストラデフィリンの効能・効果としては、L-DOPA含有製剤で治療中のパーキンソン病におけるウェアリング・オフ現象の改善が期待されます。また、一日20mg朝一回服薬が通常用量ですが、症状により一日40mgの使用がみとめられています。

 パーキンソン病治療ガイドラインが2011年に日本神経学会から発表されています。
 ウェアリング・オフ現象のある患者では、まずL-DOPAとドパミンアゴニストの調整を行い、そのうえで、ジスキネジアのない患者では、エンタカポン、セレギリン、またはゾニサミドの併用が推奨されています。一方、ジスキネジアのある患者の場合には、L-DOPAの一回服薬用量の減量とエンタカポンの追加、またはゾニサミドの併用が推奨されています。
 イストラデフィリンの場合、このアルゴリズムにのせると、どこに位置付けられるでしょうか?
 おそらく、エンタカポンやゾニサミドと同様に、ジスキネジアの有無にかかわらず併用できる薬剤として位置づけられるのではないかと考えられます。
 前述のように、これまでの抗パーキンソン病薬の開発は、いずれもドパミン神経伝達を修飾する薬剤についてでした。
 イストラデフィリンは非ドパミン作動性の薬剤ですが、わが国で開発され、世界に先駆けて抗パーキンソン病薬として市場に出されました。
 この薬剤の臨床的な意義や位置づけは、今後、広く使用されることによって次第に定まってくるものと思われます。

 

提供 : 株式会社スズケン



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