睡眠時無呼吸症候群と高血圧 [薬学の時間]
2010/04/16(金) 18:57

薬学の時間
2010年3月2日放送分
睡眠時無呼吸症候群と高血圧
済生会二日市病院副院長
安藤 真一

 2003年2月に居眠りによる、新幹線の駅通過事故が発生して以来、睡眠時無呼吸症候群という病名は一躍有名になりました。眠っているときに大きないびきをかいたり、呼吸が止まったりして、昼間居眠りをする人。眠気がひどく、仕事にいろいろな差しさわりをきたす人。特に、ひどく太ったいかにもメタボリック症候群と考えられる体型のおじさん。睡眠時無呼吸症候群という言葉からは、こんな事が連想されるのではないでしょうか。


転倒に注意すべき薬剤 [薬学の時間]
2009/06/02(火) 00:00

薬学の時間
2009年6月2日放送分
「転倒に注意すべき薬剤」
東京大学医学部附属病院 薬剤部 薬品情報主任
大野 能之

はじめに
 転倒は高齢者において重大な有害事象の一つであり、わが国の在宅高齢者における年間の転倒発生率は約15~20%にも及ぶことが報告されています。施設入居の高齢者における転倒発生率は約10~40%と幅がありますが、これは、入居している高齢者の健康度や自立度、施設の転倒防止対策の取り組みなどの違いが影響していると考えられます。そして、高齢者の転倒では6%程度が骨折をきたし、大腿骨頚部骨折は1%程度に発生していると推定されています1)。


睡眠時無呼吸症候群 SAS [薬学の時間]
2009/04/02(木) 00:00

薬学の時間
2009年4月2日放送分
「睡眠時無呼吸症候群 SAS」
虎の門病院睡眠センター長
成井 浩司

はじめに
 睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome; SAS)は、文字通り睡眠中に呼吸停止が断続的に繰り返される病態である。大きくは、上気道の閉塞によって起こる閉塞型(Obstructive sleep apnea syndrome; OSAS)と、中枢からの呼吸ドライブの低下に伴って生じる中枢型に分けられるが、一般人口におけるSASは、ほとんど閉塞型である。


睡眠障害が及ぼす心身への影響 [薬学の時間]
2007/05/15(火) 00:00

薬学の時間
2007年5月15日放送
「睡眠障害が及ぼす心身への影響」
秋田大学医学部神経運動器学講座教授
清水 徹男

睡眠障害は生活習慣病だけでなくうつ病のリスクを高める
 健康増進法が制定され、従来の成人病という言葉は「生活習慣病」という言葉に置き換えられました。国民の三大死因である脳卒中、癌、心臓病などがそれです。なぜ、このような名称の変更がなされたのでしょう。
 従来の成人病という言葉には、加齢の結果として必然的に生じる疾病というイメージがありました。それに対し、生活習慣病という言葉には、食事、運動、労働、喫煙、飲酒などの生活習慣の偏りが、疾病のリスクを高める病気という意味が込められています。生活習慣病を予防することは、個人の責任であるということを強調するための名称変更であるわけです。


生活習慣病と睡眠障害 [薬学の時間]
2007/03/20(火) 16:44

薬学の時間
2007年3月20日放送
「生活習慣病と睡眠障害」
久留米大学医学部精神神経科助教授
内村 直尚

睡眠と血圧・血糖値は密接に関係している
 近年、わが国は「24時間社会」といわれ、大人から子供まで人々の生活は夜型化し、就寝時刻が遅くなり、それに伴い睡眠時間も短縮しています。日本人全体の平均睡眠時間は、約7時間といわれていますが、これは40年前に比べると約1時間減少しており、世界でも類をみません。すなわち、現代の日本人の多くが睡眠不足の状態で生活しているのです。また、わが国では5人に1人が眠れなくて困っており、慢性の不眠症が約10%にみられ、加齢とともにその頻度が増加し、高齢者では約30%を占めるといわれています。


過眠症の診断と治療 [薬学の時間]
2007/02/13(火) 15:14

薬学の時間
2007年2月13日
「過眠症の診断と治療」
東京慈恵会医科大学精神医学講座講師
小曽根 基裕

過眠症と眠気の評価法
 過眠は、強い眠気のため覚醒の保持が困難で、日中望ましくない場面で眠ってしまう状態を示す。注意・集中力・精神作業能力などの低下を引き起こし、倦怠感、食欲低下、抑うつ感など身体的・精神的障害を伴う。過眠症hypersomniaとは、3か月以上にわたり日中の居眠りを反復した結果、社会的支障を来した状態を呼ぶ。過眠を来す疾患は、睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシー、反復性過眠症、特発性過眠症、月経随伴睡眠障害、むずむず脚症候群、概日リズム障害、うつ病、薬物使用、睡眠不足症候群、長時間睡眠者など様々な疾患があげられる。原因により「夜間睡眠量の不足や質の悪化が原因となる疾患(睡眠時無呼吸症候群、睡眠不足症候群など)」と、「夜間睡眠の質とは無関係に睡眠機構自体の異常により生じる疾患(狭義の過眠症)(ナルコレプシー)」に大別される。過眠症の鑑別診断については内山らのフローチャート1)を参考にされたい。