在宅でできる症状緩和のこつ [薬学の時間]
2010/05/01(土) 16:32

薬学の時間
2010年4月8日放送分
在宅でできる症状緩和のこつ
関本クリニック院長
関本 雅子

平成20年度、兵庫県のがん在宅看取り率は12.3%であり、全国一位になりました。私は、その兵庫県神戸市で「在宅ホスピス」を主に開業して8年になります。癌の症状緩和に関する考え方は、施設型ホスピスも在宅医療も基本的には変わりませんが、在宅緩和ケアを8年してまいりました中で気づいた痛みの緩和の「こつ」をお話しさせていただきます。


オピオイド投与よる眠気について―鑑別と対応 [薬学の時間]
2009/12/03(木) 00:00

薬学の時間
2009年12月3日放送分
「オピオイド投与による眠気について―鑑別と対応」
筑波メディカルセンター病院緩和医療科診療部長
志真 泰夫

はじめに
 本日はオピオイド投与による眠気について、その鑑別と対応を中心にお話しいたします。お話しする主な内容は次の通りです。
1. オピオイドを投与された患者の眠気に対してどのように評価したらよいか、どのように鑑別したらよいか
2. オピオイドによる眠気であるとしたら、まずどのような対応をしたらよいか
3. オピオイドによる眠気に対してオピオイドの変更、すなわちオピオイドローテーションは有用か
4. オピオイドによる眠気に対してオピオイドの投与経路の変更は有用か
5. オピオイドによる眠気に対して精神刺激薬などの薬剤による対応は有用か
以上、5点についてお話をいたします。


がん疼痛緩和における鎮痛補助薬の役割 [薬学の時間]
2009/08/04(火) 00:00

薬学の時間
2009年8月4日放送分
「がん疼痛緩和における鎮痛補助薬の役割」
順天堂大学麻酔科学・ペインクリニック講座先任准教授
井関 雅子

はじめに
 みなさんこんばんは。私は順天堂大学医学部麻酔科学・ペインクリニック講座の井関雅子でございます。本日は、がんの痛みに対する、鎮痛補助薬の役割について、お話をさせていただきます。
 一般的には鎮痛補助薬と申しますと、まず、抗うつ薬や抗てんかん薬、NMDA(N-methyl-D-aspartate)受容体拮抗薬、抗不整脈薬、などを挙げることができます。しかし残念ながら、どれもこれも本邦において、痛みに関する保険適応はございません。さらに、がんに対する鎮痛補助薬と言ったときには、さらに、ステロイド、ビスフォスフォネート製剤、漢方薬など幅広く取り扱ったものもあります。


在宅における死を見すえた時期の精神面の支援 [薬学の時間]
2009/05/14(木) 00:00

薬学の時間
2009年5月14日放送分
「在宅における死を見すえた時期の精神面の支援」
ふじ内科クリニック院長
内藤 いづみ

はじめに
 医療制度が整わず、社会的理解度がまだまだ乏しい時から、「在宅ホスピスケア」の実践と啓蒙が、自分の医療者としての使命だと思い、ずっと20年以上歩んできました。ですから「在宅ホスピス医」と紹介されることも多いです。最近社会も医療制度も変化し、「在宅ホスピスケア」が普及する下地が整ってきています。何より国の方針の下に、病院でできる治療が終了した重症患者さんが、どんどん家に戻される事態になっています。在宅ケアやホスピスケアについて「知りません。分かりません。」それでは済まないのです。ですからこの放送を通じて、皆様にいのちに寄り添う意味といのちを支える実践について、理解を深めていただければ幸いです。


地域緩和ケアチームにおける保険薬局の役割 [薬学の時間]
2009/03/10(火) 00:00

薬学の時間
2009年3月10日放送分
「地域緩和ケアチームにおける保険薬局の役割」
うえまつ調剤薬局
轡 基治

在宅へ移行している緩和ケア 
 日本における年間の総死亡者数は現在約115万人ほどですが、今後約30年の間増加していくと予測されていまして、2038年には約170万人に達するといわれています。がんによる死亡者数についても、同様に増加していくものと思われます。


オレンジバルーン・プロジェクトについて [薬学の時間]
2009/02/03(火) 00:00

薬学の時間
2009年2月3日放送分
「オレンジバルーン・プロジェクトについて」
日本医科大学付属病院薬剤部長
片山 志郎

プロジェクト立ち上げの経緯
 2007年4月に「がん対策基本法」が施行され、厚生労働省は一般市民に対しても「緩和ケアは死を待つだけのあきらめの医療」「麻薬は使いたくない」などといった誤った考え方を改めていただくため、「緩和ケア」の正しい知識を持つことを目的とした普及啓発事業の実施計画を立案しました。


疼痛緩和・専門薬剤師の認定に向けて [薬学の時間]
2008/12/11(木) 00:00

薬学の時間
2008年12月11日放送分
「疼痛緩和・専門薬剤師の認定に向けて」
済生会横浜市南部病院薬剤部長
加賀谷 肇

「日本緩和医療薬学会」設立の背景
 わが国における緩和医療の重要性はますます高まり、近年、がん治療において緩和ケアは治療初期から平行して行う医療として位置づけられています。2006年6月には「がん対策基本法」が公布され、2007年4月より施行されました。本法において基本的施策として「がんの予防および早期発見の推進」、「がん医療の均てん化の促進」、「研究の推進」の3点があげられています。


疼痛治療における抗うつ薬の役割 [薬学の時間]
2007/08/14(火) 00:00

薬学の時間
2007年8月14日放送
「疼痛治療における抗うつ薬の役割」
宮崎大学医学部臨床神経科学講座教授
石田 康

はじめに
 従来、痛み、とりわけ慢性疼痛の治療に抗うつ薬が使用され、患者さんに恩恵をもたらしてきたことは、多くの臨床医が認める事実であると思います。国際疼痛学会によると、痛みとは以下のように定義されています。「組織の実質的ないし潜在的な傷害と関連した、あるいは、このような傷害と関連して述べられる不快な感覚的、情動的体験」。以上の定義にもあるように、程度の差こそあれ、多くの場合、痛みには情動的要因が介在します。とりわけ、痛みが慢性化すると、2次的に抑うつ状態を呈することがみられ、結果的に抗うつ薬投与の必要性が生じることが少なくありません。しかし、抗うつ薬がどのような機序を介して鎮痛作用をもたらすかについては、明らかにされていないのが現状です。
 今日は、疼痛治療における抗うつ薬の一般的な適応をお話しするとともに、主に過去の基礎研究から得られた知見および、臨床経験に基づいて考えられた、疼痛治療における抗うつ薬の役割について、簡単に触れてみたいと思います。