シリーズ重篤副作用疾患別対応マニュアル(13)無顆粒球症 [薬学の時間]
2010/02/11(木) 00:00

薬学の時間
2010年2月11日放送分
シリーズ重篤副作用疾患別対応マニュアル(13)無顆粒球症
早稲田大学理工学術院生命医科学教授
池田 康夫

はじめに
 本日は、薬剤投与によって引き起こされる無顆粒球症について、お話しいたします。
 無顆粒球症という疾患は、血液中の白血球のうち、体内で細菌を殺す重要な働きを持つ好中球、あるいは顆粒球ともいいますが、これが著しく減ってしまった結果、細菌に対する抵抗力が低下し、感染しやすくなった状態のことをいいます。甲状腺機能亢進症の治療に用いられる抗甲状腺薬、心筋梗塞など虚血性心疾患患者での血栓症の再発予防に用いられるチクロピジン、クロピドグレル、あるいは炎症性腸疾患や関節リウマチの治療に用いられるサラゾスルファピリジン、その他、消化性潰瘍治療薬、解熱消炎鎮痛薬、あるいは抗不整脈薬などの医薬品の副作用として見られることが多いといわれています。


シリーズ重篤副作用疾患別対応マニュアル(12)薬剤性貧血 [薬学の時間]
2010/01/19(火) 00:00

薬学の時間
2010年1月19日放送分
シリーズ重篤副作用疾患別対応マニュアル(12)薬剤性貧血
早稲田大学理工学術院生命医科学教授
池田 康夫

はじめに
 本日は薬によって引き起こされる貧血、薬剤性貧血についてお話しいたします。
 まず、貧血の説明から始めたいと思います。貧血とは血液中の赤血球数やヘモグロビンの濃度が減少している状態をいいます。ヘモグロビンは赤血球の中にある蛋白質で、酸素を体の隅々に供給する役目をもっています。赤血球の数が十分にあっても、その中身であるヘモグロビン量が少ないと、酸素を十分に臓器に運べないことになります。そのため、貧血の定義は赤血球数ではなく、ヘモグロビンの濃度で決まっています。世界保健機構(WHO)では成人男性の場合、ヘモグロビン濃度13g/dL未満、成人女性の場合、12g/dL未満を貧血と定義しています。


シリーズ重篤副作用疾患別対応マニュアル(11)出血傾向 [薬学の時間]
2009/12/17(木) 00:00

薬学の時間
2009年12月17日放送分
シリーズ重篤副作用疾患別対応マニュアル(11)
「出血傾向」
早稲田大学理工学術院生命医科学教授
池田 康夫

はじめに
 薬剤に起因する出血傾向についてお話しいたします。まず、出血傾向とはどういう状態を指すかということからお話ししたいと思います。
 最も多いのは、体の複数の部位からの出血症状が見られる場合、例えば皮下出血斑の他に、口腔内出血、血尿、下血などがあるというものです。その次には採血した部位、あるいは抜歯の後、外傷を受けた後などになかなか血が止まらない、いわゆる止血困難があるというのもよく見られる状態です。手術創やドレナージからの異常な出血、あるいは過多月経、その他通常では見られない臓器への出血、例えば脳出血、肺出血などが出血傾向として見られることがあります。これらの出血傾向の原因として薬剤投与が考えられる場合が本日のお話です。


シリーズ重篤副作用疾患別対応マニュアル(10)再生不良性貧血 [薬学の時間]
2009/11/17(火) 00:00

薬学の時間
2009年11月17日放送分
シリーズ重篤副作用疾患別対応マニュアル(10)
「再生不良性貧血」
早稲田大学理工学術院生命医科学教授
池田 康夫

はじめに
 本日は薬剤性の再生不良性貧血についてお話しします。
 再生不良性貧血というのは、末梢血での汎血球減少症と骨髄の低形成を特徴とする症候群であります。すなわち赤血球の減少、白血球の減少、血小板の減少があるわけですが、その血球減少の程度に応じて、貧血、出血症状、あるいは感染症になりやすいというような症状が出現します。この再生不良性貧血は軽症から最重症までに分類されますが、重症あるいは最重症再生不良性貧血は、致死的で非常に重篤な病気です。短期間に死亡するケースもございます。


厚生労働省アワー「血液の安全対策について」 [薬学の時間]
2007/09/25(火) 16:22

薬学の時間
2007年9月25日放送
厚生労働省アワー「血液の安全対策について」
厚生労働省医薬食品局血液対策課
後藤 貴浩

はじめに
 皆さんこんにちは。厚生労働省血液対策課の後藤と申します。本日は、血液の安全対策というタイトルで、お話をさせていただきます。
 当課では、平成16年7月から、輸血医療の安全性確保のための総合対策の一環として、血液事業報告という年報を発行しており、その電子媒体は厚生労働省のホームページでも掲載しております。本日は、その血液事業報告に基づいて、血液行政全般についてお話をさせていただきたいと思います。