B型慢性肝炎の治療ガイドライン [薬学の時間]
2008/09/11(木) 00:00

薬学の時間
2008年9月11日放送
「B型慢性肝炎の治療ガイドライン」
虎の門病院分院長
熊田 博光

増加傾向にあるB型肝炎
 従来、わが国では肝炎ウイルスにはA型、B型、C型の3種類が存在します。そのなかでも最も多いのがC型肝炎ウイルスです。しかし、B型肝炎ウイルスは古くから日本に存在していました。B型肝炎ウイルスは1965年に発見され、すでに40年が経過しております。しかし、残念ながら、B型肝炎ウイルスに起因する肝臓がんはこの30年間まったく減っていないのが実情であります。その一つの理由は、B型肝炎はワクチンがつくられ、母子感染が予防できるようになったことがあります。しかし、最近になり、わが国固有のB型肝炎ではなく、海外、特にヨーロッパあるいはアメリカ、東南アジアの人たちが持っていたB型肝炎が新たに日本で遷延し始めました。このB型肝炎も世界では8種類存在し、特に日本で最も多い日本型といわれているのはゲノタイプといわれるゲノタイプCであります。次いで多いのがゲノタイプBであります。しかし、最近になり、このなかで増えているのはゲノタイプAといわれている、いわゆる海外由来のB型肝炎が増えております。このゲノタイプAというB型肝炎は主に性交渉により感染し、急性肝炎で治る人も存在しますが、約3人に1人は慢性肝炎に移行します。そのため、海外から入ってきたゲノタイプAのB型肝炎が日本でじわじわ増えているのが現状であります。