シリーズ重篤副作用疾患別対応マニュアル(15)血栓症 [薬学の時間]
2010/05/20(木) 19:52

薬学の時間
2010年4月15日放送分
シリーズ重篤副作用疾患別対応マニュアル(15)血栓症
早稲田大学理工学術院生命医科学教授
池田 康夫

はじめに
 本日は、薬剤によって引き起こされる血栓症についてお話をしたいと思います。
まず最初に、血栓症のお話を少し申し上げますと、血栓症というのは血のかたまり、すなわちその血栓によって血管が突然つまる病気です。どこの血管がつまるかによって、脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓、深部静脈血栓など、病名が変わってきます。症状はどこの血管がつまるかにしたがって変わってくるわけですが、ほとんどの場合、何の前触れもなく突然発症することが共通した特徴です。脳梗塞では手足の麻痺やしびれ、しゃべりにくいといった症状、心筋梗塞や肺塞栓では胸の痛みや呼吸困難、深部静脈血栓症では足の急激な腫れや痛みなどがみられます。